暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第111話 死神の微笑みは別れの味
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 ……それを見た瞬間、女性陣。ユイを除いた3人は、一気に顔を引きつらせた。

「な、ナニソレ?」
「スカベンジ・トートの肉だ!」
「さ、さっきのカエル!!?」
「ほら、ゲテモノな程美味いって言うのが相場だろ? エギルんトコのよりこっちを調理してくれよ」

 オブジェクト化したその醜悪極まりないカエルの足をアスナに近づけた瞬間。

「絶、対、嫌!!」

 叫びを上げながら、キリトの手からそのゲテモノを奪い去ると、投擲。見事な放物線を描きながら……地面に激突し、四散させた。 食材アイテムは、耐久度が低いから。

「あぁぁぁ……!! な、何するんだよ……」
「ふんっ!! 当然ですっっ!」
「くっそぉ……な、ならこれならどーだっ!!」

 キリトは、再びアイテム欄を開くと、同じ肉、スカベンジ・トートの肉 ×24を全てオブジェクト化させる。そして、アスナに差し出す様にずいっとそれを突きつけるが……。

「いやぁぁぁぁ!!!」
「ちょ!! あ、アスナ! まて、まてまてまて!! き、貴重な肉、食料だぞ!! あ、あぁぁぁ……っ」

 キリトの抗議は一切聞かず、アスナは自身の本能のままに投げ続けた。まるで、ガラス細工を投げ続けていた様に、割れる音が響き渡る。

「やれやれ……」

 そんな2人を苦笑いをしていたリュウキはと言うと……。レイナがリュウキの横にピタリとつけて聞く。不自然な笑みを浮かべながら。

「……リューキクンモ、アレ、トッタ?」
「ん? ああ。ドロップはオレの方が多かったな。確か」
「全っ部! 消去だよっ!! ゲテモノだめっ!!」

 レイナは、そう叫ぶと共通化されているアイテム欄を開き、《ストレンジ・トートの肉 ×33》を指先でドラッグさせ、容赦なくゴミ箱マークへと捨てた。

「んなっ!! なんてことするんだ? 一応貴重なアイテムかもしれないのに」
「だって最近、リューキ君、Sになってるもんっ! だから、予防策だよっ! いぢめられない様にだよっ!! どーせ、忘れた頃にでも、こそっと出すつもりだったんでしょっ!?」
「……そ、そんな事無い、ぞ?」
「こっち見て言ってよっ! もうっ!!」

 こっちでは、世にも情けない顔で悲鳴を上げているキリト。方やこっちでは、唖然としたと思えば、思いっきり顔を逸らしているリュウキ。そんな2人を見て、もうこらえきれなくなったユリエールは、お腹をかかえながらくっくっと笑いを漏らした。
 その時だった。

「わらった! おねえちゃんっ、はじめてわらった!」

 ユイが一番にそれを感じて、満面の笑みで嬉しそうに叫んだ。
 ユリエールも、最近はずっと笑顔を見せていなかった事を思い出す。シンカーの事で頭がいっぱいだったから。……だけど、その屈託のな
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