暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第110話 ALFと解放軍
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したのは、朝食を終えた後の事だった。サーシャもその事は重々承知だった様で、重い口を開く。

「軍の人たちの方針が変更された感じがしだしたのは、半年くらい前です。……徴税と称して恐喝まがいの行為を始めた人たちと、それを逆に取り締まる人たちもいて……軍のメンバー同士で対立してる場面も何度も見ましたし、噂じゃ、上の方で権力争いか何かあったみたいで……」
「……話は大体耳に入ってるよ」
「ほんと? リュウキ君」

 サーシャの言葉にリュウキが頷いた。
 以前、無茶な攻略参加があった事もあり、リュウキも気になってアルゴに聞いてみたのだ。……事、ゲームのイベント等の事であれば、造作もなく調べる事が出来るが、対人、ギルド関係となるとリュウキもどうしようも無いから、その道のプロに話を聞くほうが早い。

「過激派と穏健派と言った所だろうな。……聞き覚えのあった男が過激派のリーダーだと言う事だ」
「……キバオウ」
「あの時の話、聞いてたけど、あの人……そんな事を……」
「っ……」

 そんな時だった。
 この教会に誰かが近づいてくるのを察したのは。

「まて、……誰か来るみたいだ」
「そうだな。……来たのは1人、か」

 リュウキも話をやめて、入口の方を向いた。索敵スキルで探ってみても、間違いなく着ているのは1人。

「え……。また、お客様かしら……」

 サーシャの言葉に重なるように、教会内に音高くノックの音が響いた。

 扉を開けた先にいたのは、長身の女性プレイヤー。銀色の長い髪をポニーテールに束ねており、その凛とした表情は、怜悧という言葉がよく似合うと思える程鋭く整った顔立ちだ。

(わぁ……すっごく美人さん……)

 レイナも思わず目を丸くさせてしまっていた。
 それは、美人と言う事もあるが、大人っぽいと言う憧れも含まれていた。

 アスナも同じだろう。
 だが、そう感じたのも一瞬である。それは、彼女の装備を確認したからだ。昨日あったあの連中と同じ装備。鉄灰色のケープに隠されているが、女性プレイヤーが身に纏う濃緑色の上着、そして大腿部がゆったりとしたズボン。そして、何よりも……あるシンボルも見えたのだ。エンブレムと言うものだろう。

 それは、軍の一員であると言う証。

「あ、心配なさらずとも、この方は大丈夫です」

 サーシャは、視線から緊張感を感じ取った様で、そう答えていた。その女性プレイヤーは、優雅ささえ醸し出している様にゆっくりと頭を下げると。

「初めまして。ユリエールです。ギルドALFに所属しています」
「ALF?」
「え……っと……」

 それは初めて聞く名前のギルドだった。
 アスナもレイナも脳内に保管してあるノートをペラペラとめくって確認してみるが、何度探して
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