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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第109話 全ての始まりの街
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防止コードが発動するのは一例だけであり、こうして狭い路地に閉じ込められてしまえば、何も出来ない。
……だが、それはあくまで地面を移動する場合においてのみ可能な悪質行為。一部始終を聞いていた4人は、無造作に地面を蹴る。
敏捷力
(
AGI
)
と
筋力
(
STR
)
補正を前回にして跳躍した4人はいとも容易く10はいるであろう集団と彼女を飛び越したのだ。
全員、突然何が起こったのか判らない。そんな中で、レイナは あまりの恐怖から装備を外そうとしていた少女の方を見てかがみ込みながら言う。
「もう、大丈夫。大丈夫だからね? 装備を戻して」
その慈愛に満ちたかの様な笑顔は、少年少女達を安心させるのには十分だった様だ。慌てて、足元に放置した装備を拾い上げてウインドウを操作しはじめた。
「おい……おいおいおいおい!!」
漸くその時 われに帰った郡プレイヤーの一人が喚き声を上げた。
「何だお前らは!? 軍の任務を妨害すんのか!」
甲高い声が再び響く中で、リュウキはため息を吐く。
「……《軍》と言うより《下衆》だろ。烏合の集が」
1人では何も出来ない。それは当然だ、だからこそ、皆で協力をしあって行くのだから。
だが、この手の集団はそんな綺麗事ではない。……弱者を蔑み、いたぶる連中。まだ、殺人を犯さないと言う意味では、殺人ギルドに比べたらマシと言えるがただ、殺人をしていないという意味だけであり、同等も良い所とも言えるのだ。
永遠に、まさに奴隷扱いも出来るのだから。
「んだと! コラァ!!」
リュウキの声が聞こえたのか、一際高い声を荒げる男が前に出てこようとしたが、1人の男に止められた。
「まあ、待て。……あんたらは見ない顔だけど、解放軍に楯突く意味が分かってんだろうな? 何なら本部でじっくり話を聞いてもいいんだぜ?」
「軍、ね……随分変わったもんだ。キバ、何とか、だったか?」
「……ほう、キバオウさんの事を知ってるのか。なら話は判るじゃないか。あの人が解放軍のトップ。逆らわない方が身の為だぜ?」
リーダーの細い目が凶暴な光を帯びた。腰から大ぶりのブロードソードを引き抜くと、わざとらしい動作で等身を手のひらに打ち付けながら歩み寄ってくる。
その剣の表面が低い西日を反射してギラギラと光っている。殆ど使用していない新品のものだと言うのが一目瞭然だ。
ただの一度も使用したことのない武器。つまりは実戦経験は皆無。命のやり取りと言うものをした事が無いと言う事。
「それともこの場でやっちまおうか? ……圏外にでも行ってよぉ?」
そこまで言ったところで、後ろの彼女達が切れた。
ぎりっ、っと歯を食いしばられたアスナ。そして、あまりの怒りからか、固く握り締めている右拳
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