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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第108話 笑顔が一番
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まって、思わずそう声をかけた。アスナはと言うと、もうすでに口の中いっぱいに入れてしまったユイの姿を見てハラハラしている様だ。
泣いてしまったらどうしよう……と心配しているのだろう。
でも、ユイは……。
「んん……お おいしぃ」
難しい顔をしていたけれど、ゴクリと音を鳴らせながら飲み込み、そして笑顔を見せた。辛いからこそ、難しい顔をしたんだと思うが、そんな事、おくびにも出さないユイを見てキリトは、笑う。
「中々根性があるヤツだ」
そう言ってユイの頭をぐりぐりと撫でた。
「ん。そうだな……大したものだ」
その辛さをよく知っているからこそ、リュウキもそう言っていた。
「えー? ……でも、そんなに美味しいのかな?」
レイナもユイの様に興味を持った様だ。リュウキも言うように別に辛党というわけではなく、基本的に嫌いな物はない。……そもそも、美味しい料理自体、この世界ではレイナたちに会うまで知らないし、欲しくも無かった様だから。
だから、あまり辛い物は食べたこと無かったから……、ひょいっと1つとって口の中へ。
「あっ! ちょっ れ、レイっ!?」
アスナは慌てて止めようとしたんだけれど……、既に遅し。姉妹だから、レイナの好みは知っている。……辛いの苦手なのに、誰かが美味しそうに食べてたら、どうしても 自分も食べてみたくなるのだ。だからこそ……食べた後で絶対に。
「っっっ!?!?!!! み、水、みずぅぅっっ!!」
手をバタバタさせながら絶叫をしていた。ユイは、その姿を見て、少し驚いた様な顔をしていたけど、直ぐに笑顔になる。
「ふふ、レイナもユイを見習わないとな?」
「……とな?」
ユイとリュウキは笑顔でレイナにそう言っていたけど、レイナはそうはいかない。現実世界であれば、きっと脂汗が沢山出そうで、それこそ口から火がでそうな程辛かったから……。
「ぅぅ……、む、無理だよぉ、あんなに辛いなんて思わなかった……ひどい目にあったよぉ……」
「ははは! なら、ユイとオレ、リュウキは激辛フルコースに挑戦するか? 根を上げたほうが負けだ」
「ふふふ……うん!」
「勝負、か。なら負けないぞ。ユイ、キリト」
3人で妙な勝負が成立しそうになったが、食事事情を握っているのは、この姉妹なのである。アスナは、呆れる様な顔をしながら。
「もうっ! 調子に乗らないの、そんなの作らないんだからね!」
アスナの言葉にキリトとユイは見合わせながら笑う。
「……だってさ?」
「だってさ! あははっ……」
レイナは、まだ口の中に辛さが残っているのか、コップいっぱいに入った水を3回程空にして。
「わ、私もとーぶん、辛いの……要らないかなぁ……、
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