暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第108話 笑顔が一番
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きは、おにぃちゃん……」
「お兄ちゃん、ね。……ああ、良いよ」
「おにぃちゃん!」

 レイナに抱きついたままで、リュウキの方にも手を伸ばした。そのままでは、届かないから、リュウキはユイの伸ばしたその手を掴む。柔らかく、とても温かい手だった。

「はいはーい。皆お腹すいたでしょ? ご飯にしよ?」
「うんっ」
「あ、私も手伝うよ? お姉ちゃん」

 レイナは立ち上がってそう言うけれど、アスナは首を振った。

「レイはお客さんだしね。今日は私がご馳走するよ! それに、もう出来ちゃってるし」

 ニコリと笑って、テーブルの上を指さした。そこには、ホットミルク、そして多種類のパン料理。
その中には恐らくは、ユイの為であろう甘いフルーツパイも添えられていた。レイナとリュウキは軽くアスナに礼を言い、テーブルの椅子に腰掛けた。

 そして、アスナたちの家で、囁かな昼食会が始まった。

「ん……、やっぱり、これが一番」
「キリトは辛党だったな、そう言えば」
「ああ。まぁな、リュウキはどうなんだ?」
「オレは、どっちもイケるな。料理の質が良すぎると言うのもあるが」
「ふふふ……」
「えへへ……」

 レイナとアスナは、褒められているのが判って表情をほころばせていた。その顔を見たユイもつられてニコリと笑った。

 キリトは、辛党……と呼ばれる所以たるパン。マスタードが大量に付けられたサンドイッチを頬張る。リュウキも、キリトに進められて、頂いていた。辛党だと自他共に認めるキリトは、本当に美味しそうに頬張る。リュウキも、少し顔をしかめてはいるが、美味しそうなのは変わらなかった。
 それを見たユイは……じっと、サンドイッチに興味をそそられた様だ。

「ん……、正直まだ早い、と思うが」
「そうだよな。ユイ、これはな? すごーく辛いんだぞ?」
「ん〜……」

 ユイは2人のその言葉を聞いたけど……。やっぱり、探究心の方が優っていた様で、両手を差し出しながら言った。

「おんなじのがいい。ぱぱと、おにぃちゃんの」
「ほほぅ、そうか。そこまでの覚悟なら俺は止めん。そうだな。何事も経験だ」
「まぁ、否定はしないけど、まるで オレもキリトの子の様に聞こえるな?ユイがそう言うと……」

 ユイがキリトからサンドイッチを受け取っている際、リュウキはそう思っていた。ユイに、兄と呼ばれて、そしてキリトはパパと読んでいるのだから、そう思っても不思議ではないだろう。

「こんなデカイ息子はいらんぞ?」
「……あほ」
「あははは! ……って、ユイちゃん大丈夫?ほんっと、キリト君の味覚変なんだよ??」
「あぅ……」

 2人のやり取りを笑っていたレイナだったけど、ユイの行動を見て、その激辛サンドを口に運ぶ瞬間を見てし
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