暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第108話 笑顔が一番
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、いきなりごめんね? 起きてくれて嬉しかったから……」
「んー……」

 ユイは、すっとレイナに手を伸ばした。そして、レイナもユイの手を取る。
 ユイは、レイナの手を握ると、そのままレイナの胸に飛び込んだ。

「……ママと同じ匂いがするー……」

 目を閉じて、ユイはそう笑顔を見せながら答えた。それは、目を覚ました時、アスナに抱きついた時に感じたその良い匂い。包み込んでくれる優しさ……と言った方が良いだろうか。
 幼なさの残るユイにとっては、何よりも安心出来るのだ。

「ふふ……、そーかなー? ……ん? ママ??」

 レイナは、ユイを抱きしめながら、アスナを見た。アスナはと言うと……、レイナと視線が合うと、何やら照れくさそうに笑いながら頭を掻いていた。

「ふむ、と言う事はキリトが父親と言う事、か?」
「あ……、まぁ、そ……そうだな」

 リュウキもその言葉を聞いてキリトに聞いたら キリトもアスナ同様に照れている様だ。

「……うん。きいとは、…パパ」

 そう言ってニコリと笑った。
 本当にその容姿から考えたら一回り程幼く感じる。

「えー、でも お姉ちゃんがママなら、私はおばさんになっちゃうの?」

 何だか少し複雑そうにレイナはそう言っていた。でも、このコに笑ってもらえるなら、別に良いかな?とも。

「えと……、その……」

 ユイは、レイナの名前をだそうと必死に考えるが、直ぐには覚えられなかったようだ。それを把握したレイナは微笑みを向けて。

「私はね? レイナ。れ、い、な。よろしくね? ユイちゃん」
「れ、れ、れー……な……?」
「そう、れーな。れーなだよ。ユイちゃん」

 ユイは、何とか発音する事が出来て、それが当っていた事を聞くと、ぱぁっと花開かせた様に笑みを出した。

「……れーなっ! れーなは、おねーちゃん」
「あ……ふふふ、うん! お姉ちゃんの方が良いな? おばさんよりもねっ! ……でも、おねえちゃん。かぁ」

 レイナは姉と言う立場に憧れはあった。自分には兄と姉の2人がいる。どっちも大切な兄姉。自慢の姉であり、兄でもあるんだ。容姿端麗で学業成績だって優秀。運動神経も良い。……だから、自分も姉の様になりたいと思っていたんだから。

「はは……」
「んー……?」

 キリトの傍で笑っていたリュウキの事にユイは気づいた様だ。

「あのね?あの人は、リュウキ君。りゅ、う、き、君なんだよ?」
「り、り……りうき……」
「……ああ。言いやすい呼び方で良いよ」

 ユイは、その言葉を聞いてニコリと笑う。さっきもそう言ってくれた人がいたから。……パパ、と慕う傍にいる人に。だから、リュウキの事も信じられると思った様だ。

「おにぃちゃん……りう
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