暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第108話 笑顔が一番
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各プレイヤーが運営しているゲーム攻略サイトそのものであり、SAO内でのニュースから、簡単なマニュアル、そしてF&Q、アイテムリスト、そして探し物、訊ね人リスト等、多岐にわたる。
 この情報誌は、リュウキ自身もかつてはかなり絡んでいたから、どの場所に何が記載されているかは、大体把握している為、新着情報のみに目を向けた。そう、つまりはこの少女を誰かが探している、その可能性はないか?と言うもの。

 だけど……。

「無いな」
「うん……」
「一応、これが最新のものだよね?」
「ああ、アルゴにも根回しして貰ったし間違いない」

 目を通し出して数十分。購入した全ての新聞の内容を調べ終わった。情報誌だからこそ、淡い期待をしていたのだが、と一様に落胆を隠せない様だった。

「ん……もうこの娘が起きるのを待つしかないな。……約束通り、明日も寄らせてもらうよ。オレも色々と調べてみる」
「ああ、よろしく頼むよ。オレ達がちゃんとこの娘の事は見てるから」
「うん。ありがと、リュウキ君」

 リュウキのその言葉に2人は、そう答えていた。レイナは、まだ眠り続ける幼い少女に寄り、そっと顔に手を宛てがった。

「明日は……目が覚めると良いね? キリト君も、お姉ちゃんも優しいから、安心してね……、きっと大丈夫、大丈夫だから」

 眠り続ける少女に語りかけるレイナ。


――……きっと、大丈夫……と。



 リュウキとレイナは、自分たちの家へと戻った。いつもなら、夜景を見に行ったり、簡単なゲームをしたりと、する事自体は山のようにあるのだけど、あの眠ったままの少女の事が頭から離れない為、そんな気にはなれなかった。

「今日はもう休もう」
「うん……」

 レイナはリュウキの言葉に頷く。その表情は何処か暗い。

「……大丈夫だ。キリトとアスナだっている、それに……」
「……それに?」

 リュウキは少し考えた後、レイナに向かって笑いかけながら。

「もうすぐ、目を覚ます。そんな感じがするんだ。……これは、ただの勘……だけどな?」
「……あはは。リュウキ君が勘っていうの、初めてかもしれないね?……でも、信じられるよ」

 レイナは、リュウキのそれが気休めだとは思わなかった。直感の類だとは思うが、不思議な説得力が彼にはあるんだ。
 いつもの《眼》を使ってもわからないと言ってたけど、レイナはリュウキの勘を信じた。信じられたから……不安が和らぎ、安心する事が出来た。

「ねぇ、リュウキ君」
「ん……?」

 レイナは、そっとリュウキの手を取った。それは安心できる手。
 大きさは自分とあまり変わらない筈なのに、不思議と全てを包んでくれている様な優しさを感じる、大好きな人の手。
 レイナはそれを、じっと感
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