暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第108話 笑顔が一番
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辛味調味料も……」
「レイもちょっと考えて食べてよ、もうっ! いっつも 食べた後に後悔するんだから」

 そんなレイナにもアスナは苦言を言っていた。


 ……そして、その後。
 皆でユイの事を調べる事にした。調べるといってもそんな難しい事ではない。ユイ自身にウインドウを開いてもらい、ステータス情報を見せてもらうのだ。……それは、個人情報になってしまうがこうなってしまえば仕方がないだろう。ユイは、キリトとアスナの事を頼りきっている様子であり、親の様に思ってる。それに、2人もユイの事を大切に思ってるからこその事だから。

 勿論レイナやリュウキも同じ。……姉、兄とユイは呼んでいるのだから。

 だが、不可解な事があったのだ。

 ユイにウインドウを出させる事が難しかった。通常であれば、右手のゆびで軽く振るだけで、それは出てくるのだが 何度も試した後で漸く、ユイのゆびの下に紫色の四角い窓が出現した。単なる接触感覚の不良か、と思えたが、問題は次なのだ。

 メニューウインドウのトップの画面には、基本的には3つのエリアに分けられている。最上部には、プレイヤー名の表示、そしてそこから下にHPバー、EXPバーがあり、その下右半分に装備フィギュア、左半分にコマンドボタン一覧。その配置だ。これまでに例外は無かった。元βテスターだろうと、初心者だろうとそれは同じだ。

 ……だが、ユイのそれは違った。

 最上部には、《Yui-MHCP001》と言う奇怪なネーム表示があるだけで、HPバーもEXPバーも、レベルの表示すらも存在しなかったのだ。装備フィギュアはあるものの、コマンドボタンは通常よりも遥かに少なく、僅かに《アイテム》と《オプション》の2つだけが存在するだけ。

「……バグ、なのかな? だって、あるべき物が無いなんて……それ以外考えられないよ」
「………」
「いや、なんだかバグ、と言うよりは、もともとこういうデザインになっている様にも見えるな……」
「そうだよね。運営者がいたら問いただす所だけど、GMコールに今更応じるとは思えないし」

 其々考えを、意見を交換している最中、リュウキは ユイのデータを凝視していた。眼を集中させる。
気づいたら、あの《眼》で、ユイの事を見ていた。その時だった。

「?? おにぃちゃん? ユイ、なにかおかしい?」

 ユイも気づいた様で、リュウキにそう聞いていた。リュウキもこの時ユイのデータを、ではなく、ユイ自身の事を視ていたと言う事に

「いや……そんな事無いさ。ごめんな。ちょっと怖かったか?」
「……んーん。おにぃちゃん、やさしい。やさしい め、してる。ユイこわくないよ」
「っ……」

 リュウキはユイのその言葉を聴いて思わず 身体に電流が走ったかのような錯覚をし
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