別離
[11/14]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
こう長時間同じ姿勢で構えてると腕が辛いわぁ」
「重い、か……。不便かもしれないけど、それはそれで良いデバイスなんじゃないかな?」
「え、どうしてフェイトちゃん? 普通、デバイスは軽い方が戦いやすいよね?」
「なのはの言う事は分かるよ。それが当たり前だし、実際、私のバルディッシュやなのはのレイジングハートは割と軽量型だからね。だけど……軽ければ良いのかって、ふと考えた所がある。もちろん生き残るためにデバイスを扱いやすくするのは大切だよ? でもね、使いやすくし過ぎたせいで、大事な事を忘れてしまうんじゃないかって、ちょっと危惧もしてるんだ」
「大事な事?」
「デバイスに限らず武器が軽かったら、魔法の発動時にその行動の意味をあまり考えないと思う。考えてる時間が無いからね。だけど重かったら、今この魔法を使うべきか……冷静に見ればもっと適切な方法があるんじゃないか。そうやって一つ一つの行動を大事にして、意味をしっかり考えられると思うんだ」
「あぁ〜、フェイトちゃんの言いたい事は何となく私もわかってきたで。前にサルタナさんから、潜入任務に限らず戦場ではたった一回のミスで仲間を巻き込む大きな危機を招くって教わったし、要するに自分の行動の結果を常に予測して動けっちゅう事やね?」
「うん、大体そんな感じ。特にはやてのような広域殲滅魔法を使える人には、この考え方はかなり大事だと思ったから」
「そりゃそうやろうな。間違ってフレンドリーファイアなんて事したら、ホンマ洒落にすらならへんもんね」
「そうだね。それにしてもフェイトちゃん、結構難しい事考えてたんだね。私、今までそんなの考えた事も無かったもの」
「そ、そうかな……? サルタナさんは入局した頃は重いデバイスを用いていたと聞いてから、私なりにちょっと思った事を言ってみただけなんだけど……」
「いやいや立派な意見やったで、フェイトちゃん。実際、私も少しドキリとした程やし、周りも見てみ?」
はやてに言われるまま周りの武装隊を見てみると、彼らは自分のデバイスが軽い事に若干の不安を覚えているようだった。重い事は意外と大切なんだって、皆そう思ったらしい。現にちらほら、今度重いデバイスに変えてみようとか、実力の上達のために重いデバイスを使ってみようとか、そういった意見が飛び交っていた。
そうやって緊張をほぐす会話をしている内に400秒経ったのか、アースラが一度激しく揺れて次元転移の感覚が走る。直後、私達の身体に星からの引力、すなわち重力が感じられるようになり、何とかミッドチルダへたどり着いたのだと実感した。
「何とか間に合ったみたいね……皆、お疲れさま」
『ふぅ……こちらブリッジ、アースラは無事にミッドチルダ南部上空へ到着。通常航行に入ります』
「
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ