暁 〜小説投稿サイト〜
オリジナルストーリー
情報進機-インフォメイザー-
第0機 zero -戦いの序章-
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「次は生物か。佐山(さやま)先生って
 小っちゃくてかわいいよなぁ」

2時限目が終わり、休み時間になったので
ケージは僕の方に身体を向けて言った。
先程の授業は隣の席で眠っていたのを見たので
元気があり余ってるんだろう。

「そうだな」

僕は笑いながらそう答えた。
そんな感じでどうでもいい話をしていると
あっという間に時間は経って行き
チャイムが教室中に鳴り響いた。

 ガラッ!

「始めますよー」

生物の授業担当であり、僕らのクラス1年4組の担任である
"佐山 早苗(さやま さなえ)"先生が前のドアを開けて入って来た。
背がかなり低いので、教卓からぴょこっと頭と肩だけ出ている姿が
男女ともに可愛いと密かに癒しの対象とされているらしい。
もう習慣と化しつつある起立と礼をして着席すると、授業が始められた。

「今日は、みんなも中学とかに習ったと思うけど
 人類の進化の歴史をもう一回学んでいきましょう♪」

佐山先生は、優しい笑顔を見せて言った。



人間は、旧人から新人に進化する際に
ある一つの能力を身に付けていた。
それは、別次元にあるもう一つの空間に
少しずつ情報を溜め込んでいくというものである。

そこに溜め込まれたエネルギーの最大量は
個人差はあるが、こちらの世界の物で例えると
重機を10時間以上動かせるほどのものらしい。

しかし、人類は2000年以上の歴史の中で
ごく最近からしか、このエネルギーを使用していない。

それは何故か。理由は非常に簡単である。

人間の持つこの能力の存在に気が付いたのが
つい数年前の事だからである。

さらに、神の設計ミスとでもいうべきか
人間は情報エネルギーを溜め込む空間を持っていても
それを使用するための機能を備えていないからである。
いわゆる、宝の持ち腐れ状態だったのだ。

しかし、十数年前に北極で発見された一体の巨大生物が
人類の進化を大きく促すことになったのだ。

その個体の構造を調べていくうちに様々なことが分かった。

・体長は約40m。
・体細胞は人間と非常に酷似している。
・黒い人間のような容姿をしている。
・仮死状態とでも呼ぶべきなのか、代謝が全く行われていない。
・表皮は通常兵器では傷一つ付けられない。
・体内には内臓も骨格も神経も脳もなく、そもそも空洞がない。
・生物としての反応が全くない。

なのに、これを"生物"と呼ぶ理由は、誰も知らない。

学者が最も注目したのは、それの体細胞を人間に触れた瞬間に
謎のエネルギー体が発生したことである。これにより
最初はその生物の体細胞が、空気中などにいる微生物
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