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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第107話 眠れる森の姫
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が、NPCは違う。予め決められたデータ、アルゴリズムに基づき行動、言動をしているんだ。だから、その情報量はプレイヤーとは圧倒的に違うし簡略的だから。
でも、目の前で眠っている少女のそれは遥かに違ったのだ。
「……確かに、妙だな。キリトが言うようにバグの可能性も高い……が」
リュウキは腕を組み考える。
NPCではなく、プレイヤーだろうとキリト達は思っている。それはそうだろう、何故ならNPCであればホームに連れてくる等出来る訳が無い。無闇矢鱈に連れて行こうとしたら、NPC用のハラスメントコードが発動してしまうからだ。それが無いということは、十中八九人間だろうと、普通なら思える。
だけど……違和感が拭えないのは事実だ。だから、深く探る為にも、もっと集中して彼女を視る必要があるのだけど……。
(リュウキ君……、その あまり≪あの眼≫、使わないでね)
レイナはそっとリュウキに耳打ちをした。彼女にはもう既に判っている。眼の事とそのリスクも。
以前にリュウキは、レイナに追及されて、話をちゃんとしたからだ。使い過ぎたら、疲弊してしまう。
ステータスに関係なく動きが鈍る、現実世界でいう立ち眩みににた症状が出たり、最悪失神もする事もあるんだ。
心配する彼女を見たらリュウキは従う以外ないだろう。
自分の事を心配してくれているのだから。
「ああ、大丈夫だ。……それに、無茶をする場面でもないからな」
「……うん」
レイナは安心して、眠り続ける女の子の頬に手を添えた。鼓動は触覚通して伝わる。
間違いなく此処に存在しているし無事なのは確実。ならば、無理に視る必要も無いだろうとリュウキは判断した。
「私達もギルドにいて色んな子に会ったけど……。この子が最年少だよね。7,8歳かな」
「やっぱり同じ見解よね。私達もそうだよ」
アスナはレイナの言葉に頷いた。レイナとは同じギルドだから当然だろう。
「……まず間違いなく生きてる事は正しいな。消滅してないと言う理由もあるが、視た所それは間違いない」
「……それなら安心だ。だけど」
「ああ。この子が目を覚ますまで 目を離さない方が良いのも間違いは無いだろう。目を覚ましたら、このコに直接、聞いてみるのもいい」
キリトの言葉にリュウキも頷き、皆頷いた。
そしてまた明日も来ると言う約束を交わしたのだった。
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