暁 〜小説投稿サイト〜
優柔不断な短編集
デジモンメモリアル記念 tri妄想二次小説

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 それは、選んではいけない未来なのか?

 それは、世界から否定されてしまう選択なのか?



 あの夏休み、俺達は出会い、冒険し、戦った。

 何が変わったか、までは…あの頃の俺には分からなかった。今でも、はっきりした答えは出せていない。



 でも、あの出会いがあったから、今の俺がいる。

 あの冒険があったから、仲間たちと出会えた。

 あの戦いがあったから、俺達は成長した。



 あの夏休みがあったから―――俺は今、ここにいる。



 例えこの場にいることが、間違っていようとも。

 例えこの選択が、世界から否定されようとも。

 例え俺達が選んだ未来が、滅びの道へと変わろうとも。



 みんなと一緒に旅をしたから、

 デジタルワールドに行ったから、

 デジモンがいてくれたから、

 仲間がいてくれたから、

 助け合う大切さを知ったから、

 俺達は、俺達らしくいられた。


 それら全てが、なかったとしたら、

 俺達は、今の俺達じゃない。

 それは紛れもなく、ゆるぎない事実―――疑いようのない、真実だ。



 だからこそ、俺達は―――



「―――ヤマト」

「あぁ、分かってる」



 未来を変える為に、ここに立っている。

 俺達の未来を、絶望から…滅びから救う為に。

 俺達が……みんなを守る為に…!



「―――オメガモン」

「「あぁ…いこう太一、ヤマト!」」



 目の前にいるのは、黒い騎士。

 その力は強大で、今もその威圧感に押され、怖気づきそうだ。



 だが―――



 今は、仲間がいる。

 かけがえのない、仲間が。



「「ウオオオオォォォォォ!!」」



 負けない、負けられない。負けてたまるか…ッ!

 あの出会いが、間違えじゃなかったと、

 あの戦いが、冒険が……無駄だった訳じゃなかったと、

 証明する為に―――!



 ―――そして、

 またこいつらと、笑い合えるように、



「いっけえええぇぇぇぇぇぇッ!!」



 だから今、俺はここにいる―――





 
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