暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第105話 料理への想いと鼠の初恋
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ウルバスの西平原。

 リュウキに助けられたあの時から、僅かずつ芽生えたあの感情。……でも、レイナの想いもリュウキ自身の想いも知った今は、この感情は自分の胸に秘めていなければならないだろう。


 だからこその法外な値段だ。


 比喩抜きに、墓場にまで持っていくつもりの情報だから。

「あ、リューキくーん!?」

 そんな時、レイナの声が聞こえてきた。

「ん? あれ、レイナ。……アスナの所へいってるんじゃなかったのか?」
「あ、うん。終わったよ? それで、リュウキくんの位置情報を確認したらここだったから。何してるのかな〜って……あれ? アルゴさん?」
「オス! レーちゃん。暫くだったナ?」


――……この2人を、ずっと見ている。それだけでもう十分だし、お腹いっぱいだ。

 アルゴはそう強く想い直すのだった。自身の初恋を胸の内に秘めて……。


「ってな訳で、リュー! ツケた情報代はちゃんと払ってくれヨ?」
「ん?ああ。払うよ」
「ええ!? な、何?? リュウキくん、何を聞いたのっ??」
「にゃはははっ! レーちゃんには心当たりが多すギだったカ??」
「ちょっ!? あ、アルゴさーーんっっ!!」
「ははは……」


 ……楽しそうに絡んでいる2人を見ながら、リュウキは笑っているのだった。



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