暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第104話 大切な親友
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くなってしまう。からかうのではなくて、素で。流石にそれは罰が悪い為、リズは顔を逸らしながら。

「ほいほーい。さぁ、持ってくるから待ってて」
「ありがとー、リズさんっ!」

 そう言うと、リズは店奥に備え付けられている簡易キッチンへと向かっていった。レイナの事はまるで、自分の妹の様で、そして友達の様な存在。

 だけど……。

「う〜、やっぱし、羨まし……、リアルであれ、見せ付けられたら……流石に来るものがあるわ……」

 リズは、チラリとレイナとリュウキの方を見た。あの時が嘘のように、2人は笑顔で何かを話している。と言うか、イチャイチャしている様だ。

『むー……リューキ君っ〜本当に何も無かったのぉ?』
『無いって。……レイナだけ、本当だ』

 リュウキはレイナの頭を撫でながらそう言う。

『も、もうっ くすぐったいよっ!リュウキ君っ』

 そんな会話が臆面もなく聞こえてくるんだ。失恋……じゃないけど、アスナ達が結婚報告をしてきて、多大なるダメージを負っていたリズには本当に来るものがあるのだ。

 だから、リズは思わず、壁ドン!!をしてしまった。

 ……してもらう事が理想であり、する方は(それも1人で……)ちょっと……とも思ったけれど、思わずイチャラブ会話が聞こえてきたから。

「だ、ダメだって。リズベット。だって、あの2人だよ? 本当に可愛い妹や弟の様なものじゃない。それに今日はあたしのお礼に来てくれたんだし、お返しにもてなさないと! ちゃんと祝わないと! ……う〜でも、だけど……どーしても!! ああ」

 頭の中で盛大に騒ぐ。その単語は『腹が立つ!』『羨ましいなぁ!ちくしょー!』と言う女子力皆無な発言だった。

 カップに注ぎながら……悶絶しかけていた為、マグカップに入れすぎてしまって……。

「うあちゃああっっ!!!」

 自分の手に盛大に熱熱の液体を思い切りかけてしまったのだ。触覚エンジンは今日も良好。自分の触覚で確認したくは無かったけど。

「……大丈夫か? リズ。凄い音がしたけど、何かあったのか?」

 ひょいと、キッチンを覗き込むリュウキ。
 それを見たリズは、火傷をした手を隠しながら、力コブを作る仕草をして。
 
「あー、だいじょーぶだいじょーぶ!そだ、他にもご馳走なんか、振舞っちゃうからねー」

 その表情は何処か、自棄になってる様な気もするけど……、一先ず大丈夫というのだから置いておこう。リュウキがキッチンから顔を引っ込めた後、リズはアイテムを確認していた。
 そして、リズは思わず『ご馳走も作る』と言ってしまった事を後悔してしまう事になる。

「……とは言ってみたけどねぇ……」

 料理ウインドウを呼び出して……確認するけど、どれもかしこも
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