暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第104話 大切な親友
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、全部の料理項目に同じような数値が並んでいるんだ。
 即ち、成功率の事。ウインドウに表示されているのは……。


――フェルスバード・ソテー 成功率20%
――ファジー・パスタ 成功率20%
――メリアン・ケーキ    成功率10%

 ………etc

 それを見たリズは思わず涙を流す。勿論デフォルメ、ギャグっぽい涙である。 

「うぅ……自分の料理スキルの無さに涙が止まらないわ。いつもご馳走なんか作らないし……、鍛冶スキルは文句なしのMAXなのに……」

 正に生粋の鍛冶職人と言った所だろうか。……鍛冶職は花嫁修業にはならないって思うし、女子力向上にも繋がらないわよね……と考えていた、そんな時だ

「リズさーん。私も手伝うよ? 料理だったらさ!」
「え? いいよいいよ、レイは主役みたいなもんじゃん? ゆっくりしてて」
「大丈夫大丈夫!」

 レイナは決して悪気があるわけではない。
 そもそも、そんな事をするよーなコじゃないのは周知の事実であるから。でも、この時の笑顔はリズにとってどう見えたのだろうか……。

「私は、リュウキ君に美味しい料理を教えてあげたくて、作ってあげたくて、マスターしたんだからね♪ ほら、その他に、調味料だってばっちりだよっ!」
(……ちっくしょーーーー!!!!!!)

 リズは、レイナにバレないよーに、再びデフォルメ泣き。チラリと見たレイナの料理ウインドウ。

 成功率は勿論……――100%だ。

 使う食材アイテムもレア度が高いモノばかり。……食材を取ってくるスペシャリストでもいるのか?と思えたが……リュウキだったら納得だ。

「はぁ、でもこんな手料理をなんて、妬けるわね。羨ましいぞ? コノヤロー」

 あくまでオブラードに包みながら、からかうようにしながら、そう言うリズ。でも、レイナは首を振った。

「んーん。今日はリズさんにもって思ったの。リズさんがご馳走してくれるって言った時に思いついたんだけどね」
「え?」

 リズはきょとんとした。そんなリズにレイナは微笑みかける。

「料理ってね、本当に相手を想いながら作ると気持ちが篭ってるみたいに、美味しくなるんだ。……この世界でだって同じだった。だから、私、リズさんに感謝してる気持ちをいっぱい料理に込めてご馳走したい。……大切なお友達だから。先輩だけどね?」
「れ、レイ……。……って、それより止めてって。先輩はさ? 言わないでよ? 私達、友達でしょ!」
「あははっ! そうだったね? よしっ! はい、出来上がりっ!」
「ははは! って早っ!? 料理でも閃光速度? 双・閃光の一角っ??」

 あっという間に、出来上がった料理の数々を見せてリズは思わず舌を巻いた。気づいたら出来上がっていたのだから。
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