暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第102話 鉄拳正妻……?
[6/12]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
中を預ける。これで、背後を取られる事はまず無い。
『背中は任せて』
 2人が言わんとする言葉……、言葉にしなくても互いに理解していた。固く結ばれているのだから。そして、煙幕爆弾から煙幕が出来きった所で、リュウキは極長剣を再び構えた。


「……エターナル・スラスト」
“極長剣 重範囲剣技”《エターナル・スラスト》

 その一撃の威力は刀身から風圧を呼び起し 周囲の煙を吹き飛ばした。煙を晴らしたその先には……、もうあの笑う棺桶のメンバーは 何処にもいなかった。リュウキは辺りを視渡したが、そこには誰もいない。どうやら、あの2人のステータスはAGI型の様で、それなりに高い様だ。

「……深追いはよそう」

 リュウキは、周囲に奴等の影が無いのを確認すると、レイナにそういった。

 

 リュウキはいつも強気で言っているが、流石に幹部であるメンバー達にはかなり警戒を強めている。勿論、トップであるPoHには最大限に警戒をしているのだ。

 あの男の腕だけは認めているから。

 だからこそ、レイナにそう言っていた。コチラも万全の体制と言う訳じゃないし、何よりもレイナに危険が及ぶ可能性だって0じゃないのだから。
 だが……。強く思う。

(いつかは……決着をつける時が 必ず来る……笑う棺桶(ラフコフ)とは)

 そう強く思っていた。あの時の規模ではない本物の戦い。

 ……戦争が。




「リュウキ君、それより、お姉ちゃんたちだよ! あいつらが来てたんだし!!」

 レイナはこの時リュウキの顔を見ていない。何かを決意したその顔を見ていなかった。だから、レイナはそのまま谷間を抜けていったのだ。そして……リュウキもそれに続いた。

 
 そしてその十数分、2人が無事である事を確認できたのだ。


 もう、終わっている様だった。キリトがクラディールに致命傷たる一撃を喰らわせていたのだから。

 キリトとアスナも大丈夫だった。レイナは、周囲を警戒していたのだが……どうしても、我慢できず。

「よ……よかったよぉ……」

 レイナは、涙を浮かべていた。キリトが無事だったのもそう。そして、姉が無事だったのも……。
直ぐにでも姉に駆け寄りたかった。でも、ぐっと堪えていた。
 この場を警戒するのも大事だし、それに今は……2人きりにしたいと言う想いも芽生えている。でも、この場が100%安全になったとはまだ言えないから、警戒は、絶対にする必要がある。少なくとも、2人が無事に圏内に帰るまでは。

「ああ……」

 リュウキも、ほっと肩を降ろしていた。……キリトは完全正統派だ。それが窮地に立たされたと言う事は、汚い罠を使ったのだと理解できた。

 だからこそ……本当に良かった。


[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ