暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第102話 鉄拳正妻……?
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 ……あの時の事件の時メンバーとは違ったが、何よりも最悪だったのがPoHがその中にいた事。レイナはその姿を見るなり身を固くさせていたが……、リュウキが一歩前に出た。何が起きているか判らない今のキリト達の方へと向かわせる訳にはいかない。だから、殺気を撒き散らすようにしながら、これ見よがしに、自分の存在をわざとPoHに知らせたのだ。

「鬼。……キサマ、……なぜ、ここに」

 突然のリュウキの登場。
 それはPoHにとっても、それは計算外、あまりに想定外の事だった様だ。基本的に笑う棺桶(ラフィン・コフィン)の戦術は、奇襲の二文字に尽きる。

 罠を仕掛け、まるで蜘蛛の巣の中で藻掻く虫を甚振る様に、殺す。自分達はリスクを負わずにだ。
 それが、この状況だ。

 そして、今回の目的はキリトの死の確認。

 仮に、クラディールが仕留め損なっても、自分達が始末する。あの時の約束通りに。まずは黒の剣士を血の海に沈める予定だった。正直の所、リュウキとキリトの2人を相手には今の戦力の笑う棺桶(ラフコフ)ではできない。
 2人が組んだ時の戦力は 個人技の数倍にも上ると言われている。どうシュミレートした所で、正攻法は愚か、どんな策をもったとしても 今現状では忌々しいが殆ど不可能だと言う事も理解していたのだ。
そして、あの2人が血盟騎士団に入ったのであれば……それは尚更だった。周りに無数の蛆虫とも言えるプライヤーが湧いてしまえば、更に好機は伺えない。

 そんな時に、クラディールから連絡があったのが、今回の件だった。

 血盟騎士団の団員1人とキリトとクラディールの3人で訓練を行うと言うのだ。クラディールとキリト、そして後は1人だけがいると言うこの状況、最大にして、絶好のチャンスだったのだが。

「……それはこちらの台詞だ。PoH。察するに狙いはキリトか……。それに、糸を引いていたのは、訓練の面子で考えたら、クラディールだな……?」

 リュウキは瞳の色が更に一段階濃く染まる。
 今回の訓練、キリト、ゴトフリー、そして、最後の1人がクラディールだとわかったのはついさっきの事だ。その事が判っていれば……、何らかの行動をしただろう。

 だが、それは後の祭りなのだ。

 今は目の前の問題を片付ける事が先決だった。

「ッ……そんな事させないわよ! この場所はもう直ぐに血盟騎士団や他の攻略組の皆がやってくるんだから。今度こそあなた達を一網打尽にするから! 笑う棺桶(ラフコフ)は、もう終わり。……牢獄に入ってもらうわよ!」

 レイナもリュウキと殆ど同時に細剣を構えた。

「Suck……。またしてもキサマか……」

 PoHは歯軋りをしていた。この要注意人物は今すぐにでも始末したいが、今の戦力では心もとない。分断し
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