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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第101話 殺意と純白の天使
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ひゃ……」
「ッ……」
キリトは戦慄した。
今の状況で、クラディールの言う奴等、恐らくは笑う棺桶の連中がこの場に来ればどうなってしまうのか?と。今も見ていると言う事は、自分が折損している事も、副団長であるアスナが来ていることも解っている。折損の時間は180秒、つまり3分。
その間は、左腕は使えない。……切り札でもある二刀流も使えない。しかも、今のアスナの精神状態もいつもと違う。
今、あいつらとの遭遇は危険過ぎる。
「く、くひゃはは………、地獄で、待ってるぜぇ……、ひゃは……っ」
クラディールは最後にそのキリトの絶望をした顔を見れただけでも 良かったと嗤い続けた。間違いなく、この男もそこの女も死ぬのだから。
そして、クラディールはゆっくりと、その顔を上げ、細い目で前を見た。
もう、笑う棺桶のメンバー達が来ていてもおかしくない。
初めは自分で決着をつけると 渋っていたのだが、因縁があるのは奴等も同じコトだったから、教えた。
だから……あの幹部クラス、否、キリトであれば、トップのPoHが来てもおかしくない。
つまり、生存率は限りなく0%だ。あのPoHが、こんな絶好の機会を見逃す筈がないのだから。
だから、もう直ぐに、少なくともキリトの腕が治る前に連中がここへ来るのだろうと確信していたのだが。
「……あ、ああ……ッ!?」
だが、この時……クラディールは、信じられないものを目にしていた。
これは幻覚、なのか?と、現実を受け入れられないと思える程のもの。
この場所へ来た副団長……アスナのことだけでも、驚愕の事だったのだが……
それ以上の人物がこの場に現れたのだ。
『………』
その人物が持つ鮮やかな刀身。通常の武器じゃ考えられない長さの刃。峰部分を肩に当て……、そしてこっちを鋭い目つきで見据えている。
その瞳は赤く染まっているのも確認できた。
「(あ、あ………ッ、竜……鬼ッ?)馬鹿……な……ッ」
クラディールは動揺を隠す事が出来ない。奇跡が二度も起こるこの自体を認める事が出来ない。
1度目の奇跡は、キリトをアスナが助けたと言う事、あと数ドットで、死ぬであろうその刹那。アスナがキリトを救った。
そして、2度目がこれだ。
クラディールは、それを見ただけで悟った。ここへ来る筈のメンバーは……あの鬼に殺られたのだと。
「ぁっ………」
クラディールは、あの初めて会った時は解らなかった。
自分の獲物である片方の女を奪いやがった野郎くらいにしか考えてなかった。だが、その男は、心底嫌悪し、且つあの笑う棺桶ですら畏れている存在。あの赤く鋭い眼を見ただけで……自身は殺される気がした。自分の呪詛、呪い、怨念
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