九校戦編〈下〉
九校戦九日目(4)×対ジェネレーター戦からの対ドウター戦
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ウター化』すればいくら魔法師でも倒せる事が出来るのはいないだろう」
「そうだな。『ドウター化』は我らにも持っているが、それは最終手段として使うしか無さそうだ。異議はないな・・・・?それではリミッターを解除する」
無頭竜からの会話を偵察機によって聞いていた俺らが動くと同時に、十七号と言う『ジェネレーター』が動こうとしていた。観客が次の試合に備えて三々五々に席を立つ中で、男もHMDを外してから立ち上がった。グラサンを付けているので、一見するとどこかの映画に出てくるサイボーグか?と思ってしまう程。表情が欠落しているが、無機質に思える男の身体が動き出すと同時に発動された自己加速魔法。
周辺一帯にいた魔法師ですら気付く前に動いた男は、ちょうどすれ違ったというより待っていた連に襲い掛かった。アイアンクローのようにして無防備な背中へと振り下ろしたかに見えたが、この事件は俺ら以外の者が気付かないままスタンドから強制退場してそのまま外へと戦闘風景ポイントへと向かった。この男はただの人間ではなく、現状把握時は地面までの高さ三メートルだった。
殺戮指令を受けて最初に襲い掛かった相手である連は、背中を向けていたが攻撃を躱して手首を抑えて身体を回転してから男を外まで放り投げた。正面から向き合っても人間の知覚能力では反応出来ない速度であるが、それを軽く投げ飛ばす程の力を持っている魔法師はいないとも思える。魔法師は自己加速魔法により、筋力で可能な限界を超えた速度で動く事が出来るのは知っている。
魔法で加速するのは運動速度であるので、知覚速度という感覚器の生化学反応速度の事でもあるが、知覚神経の伝達速度と大脳の情報処理速度まで速度アップしない。人体の知覚速度は運動速度よりかなり高く設定されていて、それ故肉体的限界を超えた速度で動いてコントロール出来るが知覚速度で限界を超えた領域にて、肉体運動をコントロールする事は不可能。魔法師という生物でも限界というモノがある事で、魔法による自己加速に魔法では限界は無いが知覚能力では制御可能には上限がある。
「お、連が『ジェネレーター』を放り投げたぞ。生体兵器でも驚く事はあるんだな、普通の人間という魔法技能があったとしても普通なら対処は出来ない。普通の人間で魔法師ならな」
「アイアンクローは一真さんお得意の技でしたな。生体兵器が使ったというアイアンクローの腕はどうですかな?」
「失格だな・・・・あんなのはただの鉤爪使いと一緒だ。俺のアイアンクローと一緒にされては困るが、腕を振り下ろした勢いで身体が逆さまになっているな。普通なら死ぬが、スタンドフェイスを越えた場外ホームランとなり吹き飛ばされた哀れな生体兵器。加速を故意に省略してからの移動魔法により、普通なら二十メートルから叩き付けられて終わりだがどうなるかな?
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