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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第100話 血盟騎士団・キリト
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思えた。……その時は俺よりも随分とレベルが低いメンバーだったから、本当のレベルを言えば引き下がったと思う。……でもオレは、自分の本当のレベルを隠してギルドに入ったんだ……。その時のオレは……ギルドのアットホームな雰囲気がとても、まぶしく思えたんだ。羨ましくも思ったんだ……。おかしいよな。こんな、俺よりずっと……ずっと 孤独に耐えていた男だっていた筈なのに……」
この時の言葉……。皆の耳には、キリトが悲痛な叫びを上げている風にしか聞こえなかったのだ。
「キリト……」
リュウキはこれまで何度も言った。『気にするな』と。だが、そんな言葉で気持ちが軽くなる者じゃないって事くらい……、何処かでは、もう解っていたはずなんだ。だから……、この時、リュウキはいつも通りに、気にするなと言えなかった。
「でもある日……」
キリトの表情は更に暗くなる。
記憶の扉。禍々しい風貌で、頭の中に映る巨大な扉、それを意を決して手を翳した。
あの≪運命の日≫
黒猫団のメンバーは殆ど壊滅したんだ。
迷宮区の隠し部屋にあった、宝箱に仕掛けられていた罠にかかってしまい、そして出入り口も塞がれてしまった。
「「ッ……。」」
その言葉を聞いて2人は何もいえなかった。その先で起きたのは、まさに地獄だろう。自分を迎え入れてくれた皆が目の前で……。
アスナは、目を見開かせて……、僅かだが涙を浮かべて。レイナは……口元に手を当てて……唖然としていた。
この事は……リュウキからも聞いていないことだったから。リュウキは妄りに話すことじゃないと、あの時の事は胸の内に秘めていたのだ。
「ギルドを壊滅させたのはオレだ。……元βテスターだと言う事を話していたら……あの時のトラップの危険性を納得させられた筈なんだ。……メンバーを殺したのは……オレなんだ。 あの時……偶然近くにいたリュウキのおかげで、助かった人もいる。だけど……半数以上が……オレのせいで……」
その言葉を聞いて……アスナはすっと立ち上がった。
まだ震えているレイナの肩をリュウキは抱き寄せた。リュウキもその場に居合わせている事を、今知って、そして、キリトが抱えている懊悩も今知って……、あまりの事にレイナは言葉が見つからず、涙を流しそのままリュウキにしがみ付いていた。
――……ただ唯一思ったことはのは何で、この2人なんだろうと言う事。2人とも、皆の為に沢山してくれて、助けてくれて……、なのに、それなのに……。
アスナは……そのまま キリトの方にゆっくりと近づく。そして……。
「私は……死なないよ」
囁くように……だけどはっきりとそうキリトに伝えた。それを聞いたキリトは硬直した全身からふっと力が抜けた。
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