暁 〜小説投稿サイト〜
EFFECT
友人 4−2
[1/3]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
 魔法薬学の授業が終了し、退席しようと席を立つと背後から「待て」と声を掛けられた。
 俺の隣に座っていた少年だ。


「何か用か?」

「ふんっ。用件がなければ声など掛けはしない」


 まあ、それはそうだ。俺とてそんな無駄な事はしないだろう。


「貴様、オルフェウスと言ったな。さっきの話だと、薬を処方中らしいが誰に許可を取っている。薬によっては魔法省も出てくる問題になり兼ねないぞ」

「...ふむ。最もな意見だな。訳あって処方中の薬品は明かせないが、危険な物では無い。許可なら爺様にもらっている」

「爺様...?」

「おっと、すまない。普段の癖でな...。ダンブルドア校長に許可をもらっている」


 爺様が校長であると話したのは随分と久しぶりだな。リーマスに紹介した以来になるだろうか。
 目の前の少年も、あの時のリーマスと同じように青ざめた顔で固まっている。
 リーマスと違うのは気絶しなかったくらいか。


「あまり他言してくれないと助かる。いずれは知れ渡るとはいえ、大袈裟にはしたくないのでな。...名前を聞いても差し支えないか?」

「............セブルス・スネイプ」


 何だ、今の“間”は。
 名乗りたくなかったのなら、名乗らなくともどうこうする気は無かったのだが。それ程まで自分の名が嫌いなのか、それとも、俺に名を知られるのが嫌だったのか...。
 授業中の視線とも何か関係があるのだろうか?

 スネイプは「他言はしない」と呟いた後、俺より先に教室から出て行った。
 さて、次は何の授業だったか...。


 次の授業が変身術だと思い出し、別の棟へ移動する途中で彼と鉢合わせになった。


「勝負だ!」

「......」

「こら、無視するな!」


 眼鏡の少年。お前は暇なのか?
 因みに俺は移動中だと、声を大にして言いたい。


「次の授業、グリフィンドールとスリザリンの混合体制だろう? そこで、お前と勝負だ! どちらが上手く変身術を使えるかどうか!」

「先生が良いと言えば考えてやる」


 よくもまあ飽きないものだと関心してしまう。
 眼鏡の少年。その変身術の授業があと5分程で始まってしまうと気付いているだろうか? 今から行けばギリギリアウトになる時間だ。
 それを知ってか知らずか、少年はそのまま走り去って行ってしまう。

 変身術の先生はマクゴナガルだったな。
 彼女はどの寮の生徒も平等に扱う事で多くの生徒からも評判だ。その代わり、平等であるが故にとても厳しい事でも有名だ。
 遅刻などすれば少なくとも五5点は減点される。

 まあ、それは然程問題ではない。問題は、減点分を取り戻すだけの行動を起こさ
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ