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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第97話 ユニークスキル
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意識が定かではないのに、現実なのか、仮想なのか、そして 仮想空間の中でも脳を休ませる時に見る夢だってあるから、それなのかも判らない。ただ、判るのはまるで まどろみの中でいるかの様だった。
重たい瞼を必死に前へと向ける。
そこに見えたのは 光。とても、とても大きな光。不思議な事に、眩しいその光を直視する事は出来た。その中で、必死に自分を呼ぶ様な仕草をしている人物がそこにはいた。
――……ああ、大丈夫。すぐに起きるよ。
優しく微笑んで、そう声をかけるがその人物は、聞く耳を持ってないかの様に叫ぶ。
――……何をそんなに慌ててるんだ? 心配しなくていい。すぐ、起きるから。
それが、判らなかった。考えていたその時、光は更に大きくなった。やがて、自分がいる場所をもその温かな光で包まれたのだった。
その瞬間……眩しいとさえ思っていた光は一気に消え失せ、暗黒が顕になる。不安感さえ覚えかけていたが……、そんな闇の中でも。
『……キくんっ!! リュウキ君ってば!!!』
何処からか聞こえてきたのだ。それは、叫び声、悲鳴に似た声だった。でも、なぜだか落ち着く……。不安心が落ち着いていた。そして、ずっとこのまま目を瞑っていたかったが、半ば無理矢理、意識を覚醒させられた。心地よい声の他に、別の声も混じってきたからだ。
慌しくなるその声に目を瞑っていられなかったようだ。
「ッ……。」
意識が完全に覚醒したリュウキは先ほどよりも重く感じる瞼をゆっくりと開いた。
「……レイ……ナ」
その時、ぼやけた視界にまず飛び込んできたのはレイナの表情だった。その姿を一目見ただけで、完全に理解出来た。あの落ち着く声の主は、彼女だったんだという事が。
「も……もうっ! しんぱい……しんぱいしたんだからね……」
リュウキが目を覚ました事が判ったレイナは、泣き顔になっていた。そしてリュウキが目を覚ました殆ど同時に凄い勢いで首にしがみつく。
当初は、それも心地よい……っと思っていたリュウキだった……が、リュウキにとってそれはあまりに驚愕な事だと言う事が思い知らされる事になる。
何故なら、この場は公衆の面前であり、場にいるのはレイナだけじゃなく、この場には何人も人数がいるのだ。そして、視線も自分に集まっている事もよく判るのだ。
「ッ!! れ、れいっ………」
まだ、若干頭痛らしいものは残るものの、さすがにリュウキは、皆の前で抱かかえられている姿を見せるのは恥ずかしいようだった。
「だ、だいじょうぶだ。レイナ……」
背後に手を回しレイナの背を二度ほど叩くが、レイナは力を緩める気はないようだった……。
「はは……、あんましリュウキを締め付けると
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