暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第97話 ユニークスキル
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葉は聞いていたようだった。リュウキ以上に騒がれる事は、……まぁありえないと思うが、それでも嫌だったようだ。

「はは……まぁネットゲーマーは嫉妬深いからな? 俺らは人間が出来ているから兎も角。妬み嫉みはそりゃあるだろうなあ? ……それに」

 クラインはそこで口を噤むと、キリトとリュウキを改めてみた。リュウキは、まだ座っていて、そこへレイナが抱きついている。キリトはまだリュウキよりはましだといえるが、HPを相当は消費していた。それを必死に庇うように、助けるようにとアスナがすっとキリトを抱き寄せるように隣で立っている。

 その4人を意味ありげにニヤリと笑うと。

「……まぁ、苦労も修行のうちだ。そう思って頑張りたまえよ? 若者達よ」
「………何を言ってんだか」
「勝手な事を……」

 クラインは腰を屈め、リュウキの肩にポンっと叩く、そして続いてキリトにも。そのまま止まらずに軍の生存者達の方へと歩いていった。

「お前達、本部まで戻れるか?」

 クラインの言葉に1人が頷いた。その容姿からまだ十代と思しき男だった。

「よし! 今日あった事、上にしっかりと伝えるんだ。一朝一夕でBOSSに挑むなんざ無謀だってな。……二度とこんな真似しないようにな」
「は……はい。……あ、あの……その、有難うございました」
「……バカ野郎。礼なら奴等に言えって」

 クラインはこちらに向かって親指を振る。軍のプレイヤー達は、覚束無い足元でゆっくりと立ち上がると4人のパーティに深々と頭を下げて部屋から出て行った。軍のメンバーは、回廊に出た所で次々と結晶を使いテレポートして離脱していく。そして、最後の1人がいなくなったのを確認したクラインはこちらを向いた。

「オレ達はこのまま、75層の転移門を有効化(アクティベート)していくけど、お前らはどうする?今回の立役者だし、やるか?」
「……」

 キリトは首を横に振るとリュウキの方を見た。

「……流石に今回ばかりは流石に疲れた。……オレは、お前たちに任せるよ」

 リュウキのその言葉で決定した様だ。キリトも同じ気持ちだったから。

「そうか、……気をつけて帰れよ」

 クラインは頷くと仲間にアイズした。メンバー6人で部屋の奥にある大扉の方へと歩いて行く。
向こうに上層へと上がる為の階段があるはずだ。その扉の前で立ち止まると、《カタナ使い》はヒョイっと振り向いた。

「そのよ……、リュウキ、キリトよ」

 2人の方へと向くと。

「おめえらが軍の連中を助けようと有無言わさず飛び込んで言った時な……」
「……?」
「……なんだよ?」
「オレァ……なんつうか、嬉しかったんだよ。ただ、そんだけだ。またな」

 そのクラインの言葉の真意、意味がよくわか
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