暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第96話 白銀と漆黒の挟撃
[7/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
っと……まだだ! もっと早く!! アイツを、助ける為に!!』

 青眼の悪魔に衝撃を与え続ける事が、その行動を削ぐ結果となる。自分自身は背後からの攻撃だからまだ良いがリュウキは正面。反撃を一番喰らいやすいのはリュウキなんだ。その期間を、攻撃回数を限りなく削ぐ為に。

『これは キリトがくれた最大のチャンスだ! これで決める!! ここで、終わらせるんだ!!』

 キリトが背後から攻撃を与え続けてくれている。
 その凄まじい速度から繰り出される攻撃でノックバックが発生し青眼の悪魔の行動を削いでいる。故に攻撃に全神経を集中させる事が出来ていた。キリト自身の事は、一瞬だがそのスキルの確認は出来た。二刀の剣を扱う事が出来る《二刀流》だと言う事を。事、速度の領域においては、本来のキリトの反射の速さと相あまる。防げない攻撃として与え続けてくれているんだ。だが、それだけのスキルだから、上位のスキルにはその後の硬直時間も長いと判断ざるを得ない。だから……ここで決めなければ自分はおろかキリトにまでそのツケは及ぶのだ。
 
 そして……自分達が倒れてしまえば、仲間達の命が危うくなってしまうのだ。


そう、『レイナが』『アスナが』



「「………あああああああああああぁぁぁぁぁ!!!」」


 両者の思いの力はそのままスキルへと映ったようだった。それは、皆が久方ぶりに見た≪白銀と漆黒の剣舞≫、否 それ以上の代物だろう。


 キリトの16撃目が青眼の悪魔の背中中央を貫く。そして、リュウキの突きも殆ど同時に胸の中心を貫いた。

 がきぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!! と言うこれまでで、一番の金属音が響き渡る。 殆ど同時で、位置も同じだったからなのだろうか? それは、敵を貫くような音ではなく、金属を打ち合ったような……、刃と刃の衝突したかのような衝撃音が響き渡っていた。

「ごあああああああああああああああああああっ!!!」

 そして、気がつくと絶叫していたのは2人だけじゃなかった。悪魔もその断末魔の叫びを上げていたのだ。その全身は動き続けるのを止め、硬直した……と思った瞬間だ。青眼の悪魔は、膨大な蒼い硝子片となって爆散。部屋中にその欠片を輝かせていた。

 その身体の後に残ったのは、キリトとリュウキの交差した剣だけだった。

「………」
「終った……のか……?」

 2人の時間はまるで止まっていたかのようだったが、キリトはそう呟いていた。凄まじい速度で動き続けた代償もあるだろう。そして戦闘の余熱による眩暈も感じていた。

 リュウキも……、目の前の悪魔の光が完全に失せたのを確認すると……。

 リュウキ自身の《眼》の輝きも通常通りに戻っていた。

 今まで悪魔がいた為、キリトの姿を視認する事が出来なかった
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ