第六章
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「どうしましょうか」
「ここまで要望が多いですから」
「無視出来ません」
側近の枢機卿達はこう法皇に答えた。
「ですからここは」
「その要望に応えましょう」
「各国の要人の方々も熱望されていますし」
「そうすべきかと」
「このことは」
「そうしますか」
法皇は彼等の意見も聞いてだ、それでだった。
頷いてだ、その要望を受け入れることにした。そうしてからだった。
コロセウムでのハルマゲドンを実況放送することに決めた、世界の人達は法皇のその決断を聖断と絶賛した。
こうしてハルマゲドンは実況放送され世界の人々はその戦い、勢揃いした魔王や上級天使、四匹の獣と二億の騎兵、四人の騎士に蝗達を観て楽しんだ。
七人の天使達のラッパも聞いた、そして。
最後のサタンとミカエルのラストバトルまで観た、その後で。
サタンはミカエルにだ、傷つきながらもこう言った。
「また会おう」
「敗北を認めるか」
「千年王国は貴様が築くがいい、だが」
「その千年王国の後でか」
「私は再び軍勢を率いてだ」
そのうえでというのだ。
「貴様と戦いそしてだ」
「私を倒すというのか」
「そうだ」
それぞれの部下達、戦いを終えた彼等が見守るコロセウムの闘技の場の中でだ。剣を持ったまま話すのだった。
「その時にこそだ」
「わかった、ではだ」
ミカエルは自分の前にいる傷つきながらも立っているサタンに答えた。
「千年の終わりの時にだ」
「その時にだな」
「また来るのだ」
こうサタンに言うのだった。
「私は待っている」
「そうか、ではな」
サタンは傷を負っていてもその目は死んでいなかった、その中で。
彼は踵を返す部下達を引き連れコロセウムを後にした、その彼等にだ。
人間達は拍手喝采を送ってだ、こう声援を送った。
「いい戦いだったぞ!」
「悪魔だがよくやった!」
「また来い!」
「千年後にな!」
彼等に暖かい声を惜しまなかった、そして天使達にも言うのだった。
「ナイスファイト!」
「素晴らしい戦いだった!」
「千年後またな!」
「正々堂々と戦ってくれ!」
戦場に残っている天使達にも言うのだった、人間達は勝者にも敗者にも称賛を惜しまなかった。こうしてハルマゲドンは終わった。
その戦いを観終えてだ、法皇は言った。
「終わったのですね」
「はい、そうですね」
「悪魔は去りました」
「天使は勝ちました」
側近の者達はここでも法皇に答えた。
「預言通りにはなっています」
「しかも人々は犠牲にならずに済みました」
「最高の結末かと」
「悪魔まで称賛されているのは微妙ですが」
「まあいいかと」
「これで」
「そうですね、しかし急に天使と悪魔が出て来て」
法皇は己の座から微
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