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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第94話 響き渡る悲鳴
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見たら……ちょっと笑ってしまいそうになるが……、今はクラインはそれは考えていられなかった。
これから滅多に言わない様な事を言うからだ。
「その……キリトのこと、リュウキのこと、よろしく頼んます。キリトは口下手で、無愛想。んでもって、リュウキは良くも悪くもストレートだし、キリト以上に口下手、無愛想だ。……そして何より超がつく戦闘マニアのバカタレ共ですが」
そう言い、クラインは頭を掻きながら改めてリュウキたち、2人の方を見ていた。今、2人は何かを話しているようだ。十中八九、戦闘面に関して。 この層のボス戦のことだろう。
仮に戦闘になったとしたら、と言う事を想定しているのだと思える。その隣り合っている2人を見たら少し笑えるのはクラインだ。
はじまりの街で、第1層でキリトが見ていたリュウキの視線は『絶対に追いついてみせる!』と言った決意が多く感じたが今はそれ程でもない。
口ではそうは言っているだろうが、気配が違うんだ。
まぁ、状況は変わっているがリュウキ自身も昔の様に唯我独尊と言った様子も身を伏せている。……リュウキの場合は無自覚だろうけれど。でもそれは、レイナのおかげであると、クラインはよく解った。リュウキの事を変えてくれたのは彼女のおかげだと。
(ははっ……。やっと、追いついたみてえじゃねーか。……キリの字よ)
クラインは、そう思うと、鼻で笑っていた。
「ふふふ……」
アスナはそのクラインの言葉を聞いて、そしてクラインの様にキリトを見た。
「あははっ……」
レイナもそれは同様だ。レイナはリュウキを見て笑った。クラインという人は自分達より2人と付き合いが長い。確かにプレイする事、戦闘面では超がつくほどの一流の2人だけれど……ほっとけないんだ。
でも……、内面を心配するような人は……。クラインの様なプレイヤーなんて滅多にいないだろう。……それだけ、とても友人想いだと言うのはわかる。
随分と軽い性格……って気もするけれど、決して憎めない人だというのもよく解った。
「はい!」
「うんっ!」
2人は共に頷きあい……、笑顔を見せて。
「「任されました!」」
そう、笑顔で答えていた。
キリトとリュウキ。その2人の事はこれからもずっと見ている。必ず隣で、アスナとレイナは、そう心に誓ったのだった
その後、ギルド・風林火山の数名と自分達4人。BOSS戦をする程のパーティ構成とは程遠いが、一度はこのフロアを踏破しているメンバーが4人、そしてクラインのギルドのメンバー。
BOSSの部屋まで行く事は造作も無い事だった。掛かる時間も、初見の時より大幅にカットする事も出来た。
「……クラインも随分と腕を上げたな」
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