暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第93話 遭遇 風林火山と解放軍
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らレイナから聞いているようで、ただただ頷いているだけだった。

 やがて、クラインはギロ!!っと殺気充分の視線をキリトへ。

 リュウキには見せなかった。多分、リュウキは既婚者だから、だろうか? 

「キリト、てんめぇ……」

 クラインのキリトをつかむ手にも力が良く入る。

「ははは……。」

 リュウキは外からキリトを眺めているだけで助け舟は出したりはしなかった。キリトの視線は感じるが……、むさ苦しいのは苦手と言う事のようだ。

「ほんとっ仲良しだねっ♪ キリト君もそうだけど、リュウキ君もっ」

 レイナがリュウキの傍でそう言う。

「……だな」

 リュウキも頷いた。キリトはあのはじまりの街でクラインと別れた時の事をずっと後悔しているようだった。だから、クラインと訳隔てなく……接している姿を見たら安堵感を覚えるものだった。そんなリュウキの思考とは殆ど正反対にいるキリトは、もうただでは解放されそうも無い……っと肩を落としていた。




 談笑が続いていて、平和だと思えたその場所だったんだけど、それの雰囲気がガラリと変わる。



 先ほど風林火山の連中がやってきた方向から、新たな一団の訪れを告げる足音と金属音が響いてきた。その歩調はやたらと規則正しい。その連中の姿を確認したアスナは、緊張した表情でキリトの腕に触れ囁いた。

「キリト君……、《軍》よ」

 それを確認したクラインも手を上げて、仲間の5人を壁際に下がらせていた。指揮官としての手腕は、申し分なしだ。

 ここは、最前線の迷宮区。

 仲間の安全が最優先だからだ。位置的には後列にいるリュウキもレイナを庇うように手をすっとレイナの前に出し下がるように促す。レイナも緊張を隠せずリュウキの腕にそっと触れていた。
 
 その軍は二列縦隊で部屋へと入ってきた。
 先頭に立っていた男が『休め』と言った途端、軍のメンバー全員が盛大な音と共に倒れるように座り込んだ。男は仲間に目もくれずにコチラへと向かってくる。注視してみれば、その男は他のメンバーと装備がやや異なるようだった。身に着けている防具もプレイヤーメイド品ではあるが、高級品のようだ。そしてその胸の位置に他のメンバーには無い、アインクラッド全景を意匠化したらしき紋章が書かれている。……物の言い方からリーダーだと言うのは見て取れるが、その器は決して大きくは思えなかった。

「私はアインクラッド解放軍所属、コーバッツ中佐だ。」

 その言葉に若干その場のメンバーは眉を寄せた。
 そもそも≪軍≫と言うのは、その集団の外部の者が揶揄的につけた呼称だったと皆は記憶している。いつの間に正式名称となったのか? その上《中佐》と来たようだ、どうやら階級制らしい。キリトがそれに答える
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