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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第92話 姉妹の秘蔵の味
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ナに向けた。
「……そんな訳ないだろ? レイナがオレに教えてくれたんだから。……食事の楽しさを、さ」
そのリュウキの笑顔を見たレイナは一気に顔を赤らめた。そう言ってくれるだけで、凄く嬉しいから。その言葉だけで、今日一日、頑張れると思う程に。
そして〜、2人だけの世界を作ってしまいそうな2人を見たアスナは、こほんっと咳払いを1つして。
「あ〜〜はいはい。ご馳走様。も〜っ これからお昼ご飯を食べる、って言うのに その前にお腹いっぱいになっちゃうよ?」
アスナは、苦笑いしながらそう言っていた。この人たちは本当にここにピクニックに来たかのような感じがするのは自分だけじゃないだろう。ここはそんな場所じゃないのに。
とりあえず、2人は赤くなってしまったが、それは置いといて。
キリトは勿論、リュウキもその手作りのサンドイッチを受け取り食事を楽しんでいた。一口、口の中に放り込み頬張る、噛みしめる。
そして、その後の第一声は勿論。
「う、美味いっ!」
「……だな」
男性陣は2人とも同意見だった。……二口、三口、立て続けに齧り 夢中で飲み込むと素直な感想が次々と生まれてくる。外見は、NPCレストランでもある異国風の料理に似ている。
だが、中身は一段と別物だ。味付けが全く違うのだ。ちょっと濃い目の甘辛さは紛うことなく二年前にまで頻繁に食べていた日本風のファーストフードと同系列の味。あまりの懐かしさに涙が出ると言っても大袈裟じゃないのだ。
「本当に懐かしい……、爺やがよく作ってくれてたな……」
あまりの懐かしさに、リュウキは思わずそう口ずさんでいた。何処か味付けも……似ていたから。
「……え? ほんとっ?」
レイナは比較的リュウキの側にいたから、それが聞こえたようだ。
「っ……、ああ 本当、だよ。オレの育ての親の事、だよ。以前に話した事あったよな? 懐かしい味、なんだ」
リュウキは少し赤くさせながらも答えた。
「……うん。……そっか」
レイナも微笑んだ。確か、リュウキが初めて好きと言う感情のベクトルが向いていた人のこと。リュウキが初めて他人を好きだって、理解出来た人。
親愛の意味を教えてくれた人。
そんな人に、レイナはいつか……、ここを出れたら、その爺やと言う人に会ってみたい、って強く思っていた。こんなにリュウキ君が信頼して、慕っている人なんだから、きっと素敵な人だって思えるから。
「はぁ、しかしマジで美味いなっ! おまえ、この味、いったいどうやって……」
「ふふんっ!」
アスナはニヤっと笑いながら、胸を張っていた。
「これはね? 私達の1年の修行と研鑽の成果よ! アインクラッドで手に入る約百種類の調味料が
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