暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第90話 4人のパーティ
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猛者達がいた。4人の戦士、或いは勇者だろうか。

 現れているのはリザードマンロード。

 それも一体ではなく、複数。この層のモンスター達の能力はかなり高い。データ量もあるのだろうか、だからこそ、現れるのは1体ずつが多かった。……しかし、稀に複数表れることもある。その中にリーダー格がいる。統制されているその連携は、同じ数を一体一体相手にするより遥かに危険だ。
 だが、それすらも、ものともしない。

「リュウキ君っ! スイッチ!!」

 レイナの声が響き渡る。リュウキはすかさず、弾いて、隙だらけのリザードマンロードの懐に彼の武器、極長剣を薙ぐ。その彼の追撃、それはレイナの声を聞いてから反応したにしては明らかに早すぎる。まるで……2人は一心同体の様だ。

(……そう言えば最近レイと一緒に戦ってなかったから解らなかったけど……凄い)

 アスナは妹を見ながらそう感じるのだった。妹のレベルが上がったからなのか?はたまた、ただ単純にゲームの腕が上がったからなのか?……アスナは一瞬だけ思ったが、違うと直ぐに考えを改めた。

 自分を支えてくれる人が側にいる。

 信頼してくれている人が、……愛してくれている人が側にいるから強くいられる。とても、くさくて そんな恥かしい事 口になんて、決して出していえないけれど。

 2人を見ていたら本気でそう感じたからだ。

 リュウキの背後を襲うリザードマンロード、それを即座に反応したのはキリトだ。リュウキが屈むと、丁度リュウキの頭部があった場所にキリトの剣先が伸び、リザードマンロードの頭部を穿った。

「ナイスだ……」

 キリトは即座に反応したリュウキに小さく呟く。

「……そっちこそ」

 リュウキも寸分違わず撃ち抜くように貫いたキリトにそう褒めていた。

「アスナ!」
「ええ!」

 確かに倒したが、まだまだ、敵は多い。アスナの背後に迫っていたリザードマンロードも問題なく、アスナの細剣で撃退。

「行くよ! スイッチ!」
「うんっ!!」

 アスナが相手の盾を弾くと、同じ装備のレイナの高速の突きが頭部にヒット。その一撃でHPの全てを奪い……、敵を四散させた。

「……手練がこうも揃うと戦闘がかなり安定するな……、回復の問題とか 考える必要性が無い」

 キリトは 最後の一体をレイナが片付けたのを見るとそう呟く。

「……だな。たまには複数のパーティと言うのも悪くない」

 キリトの言葉にリュウキも頷いた。普段では、多くても2名の小さなパーティであり、そのタッグは何度か組んだ事はある。だが、4人の人数でのパーティ、BOSS攻略以外では《あの日》以来だった。

「ふぅ……」

 アスナも剣を鞘にしまう。

「お疲れ様、レイ」

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