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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第89話 決着・格の違い
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のだろう。
放っておけば、DUEL中だと言うのに、キリトではなく リュウキに飛び掛ってきそうな再び飛ばされた武器を拾おうとしたそのとき。
「……クラディール」
アスナが低く……それでもはっきりとした口調で話す。
「血盟騎士団副団長としてより命じます。これより、護衛の任を解任。別命があるまで本部にて待機。……以上」
はっきりと伝えるその姿に先ほどまでの姿はもう無い。有無を言わさぬ迫力もあった。その傍らにはレイナの姿もある。彼女の表情もあまり見る事がない。……凛とした表情、そして厳しい眼光でクラディールを射抜くように見ていた。
「な……なんだ……と………」
クラディールはわなわなと身体を震わせる。はっきりと突き放す言葉を言われ、もう何も言えなくなってしまったのだ。ただ、口元だけは僅かに動いている。
恐らくは百通りの呪詛であろう言葉を口の中でブツブツと呟きながら、キリト達を見据えた。予備の武器を装備しなおし犯罪防止コードに阻まれるのを承知の上で切りかかる事を考えているに違いない。だが、クラディールは辛うじて自制すると、マントの内側から転移結晶を掴み出した。
それを握力で砕かんばかりに握り締めたそれを掲げ、「転移……グランザム」と呟き、その場から姿を消した。
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