暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第86話 SS級の晩餐
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 そう聞くけど……次のアスナの発言で、一気に動揺してしまうのだった。

「今までそう言う顔をした男プレイヤーから何度か結婚を申し込まれたわ。」
「なっ!!」

 当然、そんな事言った経験の無いキリトは口をパクパクさせていた。

「……魚か? お前は」

 リュウキは隣で見ていて苦笑いが止まらない様子だ。その姿は、水面で餌を求めている鯉のそれに酷似していたから。

「あはは……」

 レイナも笑っていた。そしてアスナはそんなキリトを見ると、ニマっと笑った。

「その様子じゃ、他に仲のいいことかいないでしょ? 君」
「悪かったな……いいんだよソロなんだから」
「せっかくのVRMMO RPGなのに、もっと友達作ったら良いんじゃない?」

 アスナは終始、笑顔でそう言っていたのだ。


「ん――……?」

 この時、リュウキは少し首を傾げていた。

(ん? リュウキ君、どうしたの?)

 レイナは2人に聞かれない程の声で聞く。何でかは判らないが、2人には聞かれない方が良いとレイナは直感したのだ。そして、それは的中していた。

(……いや、キリトの事を想っていて、そう提案するのか……と思って)

 リュウキはそう返しからだ。勿論、レイナにならい こっちの声も限りなく小さくしてそう言う。
レイナはそれを聞いて。

(あはっ……お姉ちゃん、確かめたかったんだよ♪ キリト君に他に想い人がいない事を♪だから、今きっと頭の中じゃ盛大に喜んでるよ? きっと!)

 レイナは、にっこりと笑いながらそう言った。アスナの顔を見たら それは直ぐに判るから。

(そう……なのか。なるほど……)

 リュウキはそう踏まえたうえで、アスナを視た。そのアスナの顔は、本当に笑顔であり、輝いていると言ってもいい。だから、レイナの言うとおりだと心の底から思えていた。

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