暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第84話 アルゴリズムの変化
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ュウキだと解るとほっとなでおろし、右手に持っていた剣を鞘に収めていた。

「悪い。それより大丈夫なのか? HPの残は」
 
 キリトは戦闘直後の為 リュウキはそれを聞いていた。

「ああ、まだ7割はあるよ。大丈夫」

 実を言うと、多少は危険はあったし 集中もしていた。だがキリトは、心の底ではリュウキが来た事、それが安心に繋がったようだ。リュウキがいれば、最前線であろうと未踏破の迷宮区だろうが まず間違いなく、危険度は激減するのだ。だが……キリトにとっては複雑なのも事実だった。

『こいつには負けたくねーー!!』っと言うネットゲーマーならではのプライドを大いに刺激されるのだ。

 それはデスゲームと変わり果てたこの世界の世界でも 当然奥底ではあったのだ。

「……この74層は、いや 70層以上からは敵のアルゴリズムにイレギュラー性が明らかに出てきている。……油断はするなよ?まぁ、言われるまでも無いとは思うがな」

 リュウキは、今まで視てきた事を、キリトに伝えていた。だが、キリトの事は十二分に信頼はしているし、知っているからそこまで心配はしてなかった様だ。

「いや、リュウキに言われたら、こう……ガツンっと来るものがあるからな。肝に銘じておくよ」

 キリトは決して油断しているつもりはない。リュウキの言うように、敵の不規則性が出てきているのは身を持って知っているからだ。

「そうか」

 リュウキは背を向けた。

「ん? リュウキはもう帰るのか?」

 キリトはリュウキに聞いた。リュウキが向いている方向、それは出口の方角だからだ。まぁ、横道に入ればまだ未踏覇の場所に行けるから、実際には判らないがキリトはそう聞いた。

「……ああ。……帰り、待っていてくれてるから」

 リュウキはそう答えた。

「ああ、そう、だったな」

 キリトはその言葉を聞いて 思い出した。

 レイナとリュウキの事。

 アスナの言うとおり、これこそまさに雨降って地固まる。と言うものだ。

「……しっかりやれよ?」

 キリトはニヤッと笑うとそう答えた。
 はっきり言ってしまえば、自分もそう言う経験があるわけじゃないから、何を言えば良いのかよくわからないが、とりあえず ひやかすよーにいっていた。……何だか、自分はクラインにでもなってしまったかの様に感じていた。

「……ああ、そうだな。まだ、よく解ってない事が多すぎるから。日々精進っと言うものだ」

 リュウキはその冷やかしを冷やかしと思っていないようだった。

「たはは……」

 だからこそ……キリトは苦笑いをしていた。リュウキはこういうヤツなのだ。その事を別に忘れているわけじゃないのに。 でも、以前と比べたら 断然今の方が良い、
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