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Tales Of The Abyss 〜Another story〜
#23 強襲・神託の盾騎士団
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 思考を張り巡らせてしまった為、防御体勢に取れなかった。
 その次の瞬間、足元から頭上まで雷撃が迸る。

 雷撃は、先ほどジェイドを襲ったそれに似た輝きだが、性質は全く違った。流石のラルゴでも、鎧、鎌、その全て電気が通る物質だ。絶縁される訳でもなく、その雷撃は、全てラルゴに伝ったのだ。

「がはああッ!!! おっ おのれぇぇ!!!」

 ラルゴは倒れるどころか体勢を立て直そうとしていた。

「ッ……! アレを直撃して気絶さえしないなんて……!!」

 そのラルゴの頑丈さ、タフネスには驚愕だ。雷撃は、相手の意識を刈り取る。たとえ、刈り取る事ができなくとも、一時的に麻痺させる効力がある筈なのに、ラルゴは立ち、そして迎撃準備をしているのだ。


「いえ! でもチャンスです!!!」

 ジェイドは、勝機と判断し、素早く槍を構えた。雷撃をまともに受けたラルゴは倒れこそしなかったが、動きは鈍くなっていた。
 その隙をつき。ジェイドは、槍でラルゴの体を貫いたのだ。

「!!! 刺ッ」

 傍にいたルークは、槍が身体を貫くその場面(シーン)を、目の前で見てしまった。それを見て、ルークは一瞬気を失うような感覚に襲われてしまっていた。

 ジェイドは体を抑えながら、槍を消した。

「大佐! おケガは?」

 ティアも駆けつける。

「大丈夫です。助かりましたよアル」

 ジェイドは、そう言うと槍を何処かへとしまい、こちらを向いた。

「どういたしまして、……とりあえず 何とかなったね」

 アルはそのままジェイドの方に手を上げた。あの封印術(アンチフォンスロット)と言うものを受けた時、心配をしたんだけど、大丈夫そうだから、安心した様だ。

「このまま艦橋(ブリッジ)を奪還しましょう。イオン様はアニスが無事合流先へ逃がしてくれたはずです」
「でも、大丈夫なの? さっきのアンチ……何とかってやつは?」

 アルがそう訊いた。安心した、とは言っても、あれだけ苦しそうにしていたんだ。それなのに、一気に奪還までしよう、と言っていた事に驚いたのだ。

「大丈夫です……っと、言えればいいんですが、封印術(コレ)を完全に解くには数ヶ月かかってしまいます。 ですが、ティアの譜歌。 ルークの剣術。そしてアルの譜術が あればタルタロスの奪還は十分可能です。……協力していただけますか?」

 軍人として、力を借りなければならない状況には複雑な思いはあるのだが、選んでいる場合ではなく、そして、何が最善なのかを考えたら、これしかないのだ。

「オレは勿論だよ。早く親書を渡して欲しいし、イオンやアニスも心配だからね」
「私もです。行きましょう ルーク」
「あ、 ああ………」

 ルークはと
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