暁 〜小説投稿サイト〜
Tales Of The Abyss 〜Another story〜
#23 強襲・神託の盾騎士団
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…冗談じゃねえ! こんなアブネー陸艦! 俺は降りる!!」

 ルークは直ぐに立ち上がると、ドアに向かって駆け出した。

「だ、駄目だよルーク!! 外には敵がいるかもしれないのに! 今はっ!」

 アルが引き止めようとするのだが、そう言い終える前にルークは飛び出してしまった。

 その時。


「そのとおりだ!」

 通路で待ち伏せしていたのか、目の前に突如大男が現れた。 巨大な大鎌の様な武器がルークの首近くまで振り下ろされ壁に突き刺さる。ほんの少し ズラすだけで ルークの首を斬られてしまうだろう。あの大きさの鎌だ。少しでも当たれば、大怪我じゃすまない。

「迂闊に動くなよ この坊主の首が飛ぶぞ? さあ 大人しく導師イオンを渡してもらおうか」


 佇まいから、只者ではないと言う事は誰もが感じた。身体程の大きさの大鎌を軽々と扱うその腕力、そして、まるで射抜くかの様な眼光。そして強大な威圧感をこの男は放ち続けている。

 男の名は。


神託の盾(オラクル)騎士団 六神将 黒獅子ラルゴ》


 直ぐに、部屋にいた全員は、飛び出し ラルゴがいる通路に全員が集まった。確かに数を考えればこちらが圧倒的に有利なのだが、相手はルークを人質に取っている。だから、迂闊には動けないのだ。

「戦乱のたび骸を漁るお前の噂……、世界に遍く轟いているようだな。 死霊使い(ネクロマンサー)ジェイド」
「いえ―――貴方ほどではありませんよ。神託の盾(オラクル)騎士団 六神将 黒獅子ラルゴ 成る程、六神将が着ているとは誤算でした。……が、あなたがたった1人で この私を倒せるとでも?」

 一触即発の状態だった。と言うより、ジェイドは、ルークを人質に取られている事を忘れている物言いだった。極限までの駆け引き、とも言えるだろうか。

死霊使い(ネクロマンサー)? まさか……)

 ティアは死霊使い(ネクロマンサー)の名に驚いているようだ。それ程までに、有名な異名なのだろう。でも……、今は、それどころではない。ルークを助ける事が先決だ。そしてイオンもそう。
 あの男が、神託の盾(オラクル)だと言うのであれば、目的はイオンだろうから。

 アルは、ゆっくりと後退る。ラルゴは殆どジェイドのみに集中している様だから、それくらいであれば、動ける。そして、ティアの後ろにまで来ると。

(ティアさん……暫く動かないで……オレをそのまま隠してて!)

 アルは、小さくそう呟くと、譜術を発動させる為の術式を、ラルゴに見えない死角の位置に刻んだ。

「!?(わかったわ……)」

 一瞬ティアは、突然の事に驚いていたが、振り向かず直ぐに理解してその場で、隠す様に身構えた。これにより完全にラルゴからはアルが見
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