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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第80話 1つになる想い
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からっ」
レイナは繰り返した。何度も何度も。
『貴方の前からいなくならない。傍にいる』と。
「ッ……ッッ……」
リュウキはただただ、震えていた。以前の、普段の彼からは想像がつかない状態。弱々しく……ただただ震えている。
そう、まるで子供の様に。
「ずっと、一緒……貴方の側にいる……から」
リュウキはそれを聞いて、地面に崩れ落ちる様に膝をついた。レイナもしっかりと抱きしめていたから、それも一緒だった。
「れいな……れい……な……」
この時、初めてリュウキはレイナの事、抱きしめた。もう放してしまわない様に。……二度と失わない様に。
「……リュウキ君は私が守るから。……だから、リュウキ君も私を守ってね?2人で……一緒に強くなろう。そうすれば……きっとずっと一緒にいられるから」
「……うん。レイナ」
リュウキはレイナと向き合った。吐息が吹きかかるほどに近くに。
「オレは……レイナの事が……好きだ」
「私も……リュウキ君の事が好きです。……大好きです」
2人は自然と寄り添うように……そっと口付けを交わした。
リュウキはキスの事なんて経験もなければ 知識も無いに等しい。行為そのものは当然だけど、知っていた。……ただ、それは2人の唇が合わさる。それだけの事、と考えていたのかもしれない。何故、そんな事を?とこれまでは思っていた。でも、自然に、自然に 自分の唇をレイナの唇に当てていた。
相手を求めるように……長く長く。
キスをする理由も、リュウキはこの時、初めて理解できたのだった。
そして、レイナ自身も、これはファーストキス。
初めては、自分の全てをその人に任せられる程、好きになった人にと心に決めていた。
そして、この世界で出会って、初めて恋をしたんだ。切欠は一目ぼれ、なのかもしれない。でも、それだけじゃない。何度も何度も、会ってる内に、話している内に、優しさにも触れた。
心から、好きになった人だから。
だから、避けられた事がずっと辛かった。
だからこそ、今日想いが1つになったのだから。
彼を求めている間……、今までの悲しみを全て、涙と一緒に流した。触れ合う温もりを、鼓動を感じながら
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