第11話
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上げながら変身を解除してしまった。そのまま地面に尻餅をついて、魔女を見上げる。
「くっそおおおおおおおおおお!!!」
すると、復活したさやかが魔女に斬りかかった。でも、相変わらず効果は無い。キリカはまだ戦闘不能だし、まどかも茫然としている。このままじゃ、皆やられてしまう。そう思って私は覚悟を決めた。
「キュウべえ!私、契約するわ。そうすれば、何とか・・・」
「その必要は無いわ。」
その時、聞き覚えの無い声と同時にミサイルを発射したかのような音が響いた。すると、魔女の横っ腹にロケット弾が当たって爆発を起こす。少し効いたようで、魔女は悲鳴のような鳴き声をあげた。そして、ロケット弾の飛来した方を見る。私も同じ方向を見ると、そこには右手にロケットランチャーを、左手に丸い盾を持った黒髪の少女が居た。魔女は今度はその少女を狙いに定めて大きな足音を響かせながら突撃した。黒髪の少女は微動だにせず。そのまま魔女に丸呑みにされた。かと思えば、いつの間にか魔女の背後に出現していた。魔女は首を傾げならが振り返る。
「5、4、3」
すると、少女は何かのカウントダウンを始めた。
「2、1、0」
そして、カウントが0になった時、爆音と共に魔女の身体が一瞬膨らんだかと思うと、魔女は口から煙を上げ始めた。爆音は立て続けに響き、魔女は木っ端微塵になる。すると、周囲の風景が元の路地裏に戻った。
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突然現れたほむらちゃんのおかげで私達は助かったけど、ゆまちゃんのパパとママを助ける事は出来なかった。
「あむちゃん!大丈夫!!」
でも、私はまずあむちゃんの所に駆け寄った。さやかちゃんもキリカさんの所に駆け寄って治療をする。
「あむちゃん!!」
「まどか・・・」
何度か呼びかけると、やっとあむちゃんは反応してくれた。
「あたし、助けられなかった。腕、掴んだのに。なのに・・・」
そう言ってあむちゃんは自分の手を見た。その時、私は気付いた。キャラなりが解けてもあむちゃんが放さなかったゆまちゃんのパパの腕が無い事に。
「魔女の結界で死んだ者は死体は残らないわ。」
その時、ほむらちゃんが私達全員に聞かせるように言った。
「これで分かったかしら。魔法少女の戦いがどう言うものか。」
確かに、私達は魔法少女になれば誰でも助けられると思っていた。でも、実際はゆまちゃんのパパとママを助ける事は出来なかった。
「全てを救うなんて、結局不可能なの。これ以上、現実に押し潰されたくなければ、手を引く事ね。」
そう言うと、ほむらちゃんは落ちていたグリーフシードを拾って去って行った。
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