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ダンジョンに転生者が来るのは間違っているだろうか
遠征前日とスウィードに……
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ニャちゃんの後ろ姿から視線を外し、リューさんに向ける。
金髪に空色の瞳。流石エルフといべきその美貌。エイモンド? あんなの蟻かなんかだ。比べることすらおこがましい。誰それというまである

「リューさん、手、握ってもらってもいいですか?」

「……何故か聞いても?」

「リューさんをこの手に感じたいでゲフゥッ!?」

カウンターからでっかい拳が俺の頭上に飛んできた。

「朝から変なこと支店じゃないよ。そう言うことはあとにしてくれ」

「ミ、ミアさんの拳骨、マジパネェ……」

店主であるミア・グランドの攻撃により、涙目を浮かべる俺。カウンターをみればあきれたような顔で腕を組み、俺を見下ろすドワーフの女性。
Lv6の俺にダメージを負わせるとは……ミアさんの実力が気になるところだが、俺はいそいそと食事を再開する。

「式。何度も言いますが、そういうことは……その、店がないときにしてほしい。私も困る」

「……まぁ、こうやって話せるだけでも嬉しかったです」

果物を口に放り込み、ごちそうさまと席を立つ。

「それじゃリューさん。また今度、どこかデートでも行きましょ!」

「っ…………まぁ、暇があれば……」

「っ!! ごちそうさまでした!!」

主に照れたリューさんに向けて言った言葉です!!




ーーーーーーーーーーーー




あれから三日。ついに遠征を明日に控えた今日、俺はスウィードを連れてメインストリートから少し外れた場所を歩いていた。

「あ、あの式さん? これ、俺らはどこに向かってるんですか?」

「ん? ああ。まぁついてくりゃ分かる。これからお前もお世話になるだろうし、早いうちに知っといた方がいいだろう。……っと、ここだ」

俺が足を止めたのはとある建物の前。
一般家屋のような見た目で、ボロくないがきらびやかでもない薬屋。
玄関口には『白蛇の薬院』と書かれた看板が掲げられていた。

「ここは……製薬系のファミリアですか?」

「おう。昔からお世話になっててな。質もいいし、他にも珍しい薬とか売ってて重宝してる。……まぁ、いろいろと問題はあるが……」

「?」

「まぁ、入ればわかる」

俺はアハハ、と苦笑いをしてから再び歩を進めた。
不思議に思っているスウィードを背後に、俺は一度待ったをかける。

「いいか、俺が開けたら念のためだ。すぐに横に飛べ」

「え? 何故……」

「後で説明する。いいか、せーの!!」

玄関のドアノブを回して、一気に引き開ける。
それと同時に飛んだ俺とスウィード。そして、まるで扉が開くのを待っていたと言わんばかりのタイミングで高速回転して飛んでくる一本の|トマホーク《
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