暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第76話 鍛冶職人リュウキ?
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、部分部分のステータスが上がるアイテムはあるが、全体が上がる物は今まで聞いた事が無い。……間違いなくA級、下手をすればS級のアイテムだと言う事を想像するのは難しくない。

「まぁ、別に構わないさ。……この味は良いだろう?」

 リュウキは、簡単にそう返すと再びカップを口に運んだ。朝のティータイムを楽しむように……。

「………」

 リズは、その姿を見て目をパチクリさせた。リュウキと言う男の事、判った気になってたけれど……想像以上だと改めて理解した。クリスタライト・インゴットを10個も渡してくれた時に気づきそうなものだけど。

《高価な》《レア度が高い》《貴重品》

 普通のプレイヤーならそう言う単語が入っているアイテムは、慎重に慎重を重ねて取扱いそうなものを、この男はあっさりと使っちゃう。それも躊躇せずに。それは、度量が凄い、だけじゃ片付けられないだろう。

「はぁ……ほんっといろんな意味で規格外って事なんだね」

 リズは一周回って、半ば呆れながらそう言っていた。

「……まぁ、よく言われる。正直、好んじゃいないが……オレにとっては普通だから」

 リュウキはそう返し……再びカップを口へと運んだ。自然とその場は笑いに包まれていた。

 
 そして、暫くティータイムを楽しんでいた時だ。


『………――ズさ〜〜んっ!!』


 この工房の外から、声が聞こえてきたんだ。


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