暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第76話 鍛冶職人リュウキ?
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なぁ……って思ってね?」

 リズは、リュウキを見ながらにしし〜っと笑い、そう言った。

「ッ……」

 リュウキはその言葉を聞き顔を紅潮させていた。そして、直ぐにそっぽ向く。

「あはは、冗談だよ。リュウキ」

 リズは笑いながらそっぽ向いたリュウキの肩を叩いた。

「……オレは男だ。可愛いと言われて嬉しいはずが無いだろう」

 そう反論をしているんだけど、顔はまだ赤い。
 そんな風に言われて、で顔が赤くて、……やっぱり可愛い!っとリズは思わずにはいられなかった。でも、これ以上言ったら《可愛い》じゃなく《可哀想》な事になりそうだったから言わなかったようだ。 

「さて、それが目的のモノ……なの?」

 とりあえず、工房に有るテーブル、そしてイスに腰掛けそう聞く。

「……まだ全部じゃないけど……な」

 そう言うと、リュウキはアイテムストレージから一つをオブジェクト化する。
 取り出した、それはティーセット。

「ん? これは?」

 リュウキの取り出したティーセットを見て聞いた。まぁ、見た通りなんだが、この世界では様々なモノが存在するからそう聞いていた。

「ああ、これはエクウェスの葉で作ったハーブティ。……礼だよ」

 リュウキはそう言うとマグカップの一つをリズへと渡した。

「……え、礼?」

 リズはそれを受け取ると首を傾けた。

「ああ、君が。リズが貸してくれたおかげだ。だから出来た」

 リュウキはそう言うとカップを口に運んだ。

「だからなーに言ってんの? あたしが貰った分の方が遥かに大きいんだから。コレくらいじゃ足りないってもんよ」

 笑いながらそう答えるとリズもカップを口に運んだ。

「わぁ……何コレ? すっごい美味しい……。なんだろ……現実で言うカモミール…? いや、ちょっと違う……。不思議な味……でも凄く美味しい」

 一口入れただけで、感動するその味、そして香り。こんなに美味しいハーブティは初めてだ。

「ん……。確かに、な。同感だ」

 リュウキも頷いていた。

「ん〜っ……美味し……って、あ、あれ?」

 リズは、味わって飲んでいるその時に、違和感に気がついた。そして、慌てて自分自身のステータスを確認した。

「こ、これって……」
「ああ、言うの忘れていた。このアイテムの効果は、飲むと全てのステータスが1以上 上がるんだ」

 リュウキは、忘れてた、と言わんばかりにあっけらかんとそう説明した。だが、リズは平常心でいられる筈が無い。

「って、そんな超レアなアイテムをっ!!」

 リズは思わず立ち上がった。……聞いた事の無い名のハーブだったが、間違いなくステータスの全てが上昇しているんだ。
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