暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第76話 鍛冶職人リュウキ?
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たのか?」

 リュウキは気になったのかそう聞いた。リュウキは、リズの今の状態がよく判らなかったようだ。

「あ……う、ううん? 大丈夫大丈夫!」

 リズは、昨日の事。漸く思い出したようだ。この工房を彼に法外な値で貸した?という事実を。

「あははは……そうだったそうだった。ゴメン、すっかり忘れてた」

 リズは舌をぺロリとだしそう言う。

「……? 何を謝るんだ?」
「いや〜 アンタがここにいるって事、忘れてて……それで固まっちゃって」

 リズは陽気に笑っていた。そう言うことは本人の前であまり言うものじゃないと思うが。
まぁ、リュウキ相手だったら問題ない。

「ん、なるほど」

 リュウキは、あっさりしている。そう返してくる事も 正に、リズの想像通りだった。
 そして、軽く挨拶を交わした後、リュウキは作業に戻っていった。

「……はは、まぁいっか! おっ、そーだそーだ! どうなった? どうなった?? 今日はするのっ?」

 リズは興味津々にそう聞き、リュウキの隣にたった。

「……ああ。今日はするよ」

 リュウキはそう言うと、ハンマーを手に取った。

「ねぇ、横で見てても良い?」
「ああ、構わない」

 リュウキは、頷くと……無言で炉内に放り込んでいた金属素材をヤットコで金床の上に移した。そしてポップアップメニューを開く。

「……ん? あれ?」

 この時リズは、少し違和感を感じた。
 だから、リュウキに話しかけようとしたんだけれど。

「………」

 リュウキはただただ無言で素早く選ぶとハンマーを構え打ちつけた。このときの彼の集中力はコチラにも伝わってくる。

 ぴ  ん  ……   と張り詰めた空気。

 違和感を感じていた事などリズはすっかりと忘れ生唾を飲み込む。そして額から汗の様なものまで流れている感じがした。そんな空気の中 聞き覚えの有るハンマーが金属を叩く効果音だけが響き渡った。
一たたきするだけで ピリッと場に電流が流れているような感覚が走る。

「ッ……」

 聞き覚えが有る……。それはそうだ、何故なら殆ど毎日聞いているからだ。毎日聞いている音の筈なのに、何処か神々しいものを感じた。いつもの風景、いつもの音。違うのはハンマーを持っているのが自分じゃないと言う事だけ。それなのに、違う。その作業の工程の全てが違うものに感じていた。

 リズは、暫く時間を忘れて……その姿を魅入っていた。


「……ふぅ」

 リュウキは、肩膝を上げた。そして打ち終わったそれを手に取り……確認する。

「……まぁ、こんなもの。かな」

 その剣をを見つめ……頷いた。どうやら、満足のいくもの成果だったようだ。

「………」


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