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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第73話 心の変化と彼女の想い
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リュウキはキリトの方を向くと、一瞬、ほんの一瞬表情が暗くなる。
『……誰かを好きになるって、辛いんだな』
リュウキはそう言った。
「え……?」
キリトははっきりと聞こえたワケじゃない。ただ……、その声には悲しみや寂しさが篭っている様に聞こえてきた。だから、キリトはリュウキの顔を直ぐに見た。
だけど、彼の表情はいつも通りの表情だった。いつもの彼の表情だったんだ。
「大丈夫だ。行こう」
リュウキはそう一言だけ言うと、アスナとレイナの方を向いた。
「……そろそろ行くんだろ? まだ、あいつ等がまだ付近にいないとも限らない」
リュウキは2人に笑いかける。リュウキは、2人にその理解した気持ちを、それは決して言わなかった。
「あっ……///そ、そうだねっ! うんっ!!」
レイナは、慌てて頷く。そんなレイナを見てアスナも微笑みつつ、一緒に歩いていた。
「……だな。行こう」
キリトも頷く。リュウキの事、正直少し心配だった。だけど、今はいつものリュウキに戻っている。だから、大丈夫だとキリトは思っていた。
そして、4人揃って、戻る時だ。
「ッ……!!」
まず気がついたレイナだった。その不可思議なものに。レイナが振り返り見たのは…… 明確な理由はない。言うならば、そう何気なく……だ。朝日の光が丘を照らしていた。
その……、グリセルダさんが眠っている墓にも。
その神々しい光の中で、女性が立っていたのだ。それは、決して、幻じゃない。
間違いなく……、彼女は立っていたんだ。
「どうしたの? レイ?」
驚き、凝視していたレイナに気づいたアスナ。その視線の先を見てみる。
「ッ……!!」
アスナも……その存在に気がついた。2人の様子から、男性陣も気がついた。
この世界では、アインクラッドではあらゆる感覚情報はコードに置換可能なデジタルデータである。だからこそ……心霊現象というものは存在するはずが無い。
よって、今……4人が見ている者はサーバーのバグか、或いは生体脳が生み出した幻覚。というものになる。だが……4人同時にその様な現象が起こるとは考えにくいのだ。
「……あの瞳は」
リュウキは、今まさに目の前に存在しているその存在の目を見た。……何人か知っているメンバーに共通する強い光。必ずいつか、この世界を終わらせようとする意思を秘めた攻略者の瞳。
それを見たその時……、≪彼女≫の表情が変わった。
穏やかな微笑を浮かべていた。そして黙したまま見つめていた。
そして何かを差し出そうとするかのように、開いた右手を皆に向けて伸ばした。自然とその差し出された手に答えるように皆同時に右手を差し伸べ
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