暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第71話 全ての黒幕
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首謀者、《プロデューサー》がこの事件の陰に潜んでいる事。キリトはリュウキと目を合わせた。リュウキも頷く。皆、全てを知っておかなければならないだろう。真実が……どれほど残酷だったとしても。

「………オレ達がおかしい、って思ったのはほんの30分前だ」



〜30分前〜


 ここにくる直前にまで話をしていた事。ストレージ共通化で導き出された真実だった。
リュウキがそう想像した事は間違いではなかった。そして、結婚の制度に関しては、アスナが以前にヒースクリフ団長に聴いていたことがあるらしい。そして、その中でも肝なのが離婚時のアイテム分配率。たとえば、無条件の離婚は自分が0%、相手が100%となる。そう言った具合にだ。だが、普通の離婚には自身が得られるモノを手に入れようとすれば、離婚の被害者になるしかない。
 
 そう……普通ならだ。

 ただ、例外として、死別の場合は別だった。相手が死んだ場合、アイテムストレージは共通化から 本来の容量に戻る。その時、持ちきれない場合は足許に全てドロップするのだ。




「……なぁ、カインズさん、ヨルコさん、アンタ達は、あの武器をグリムロックさんに作ってもらったんだよな?」

 キリトはそう聞いた。その問いにヨルコが、頷くと

「グリムロックさんは、最初は気が進まないようでした。帰ってきたメッセージはもう、彼女を安らかに眠らせてあげたいって書いてありました。でも、私達が一生懸命頼んだら やっと武器を作ってくれたんです」
「……残念だが、アンタ達の計画に反対したのはグリセルダさんの為じゃない」

 リュウキはそう返した。その言葉に動揺を隠せないのは2人だ。グリムロックの言葉それは、もう疲れきった様子だったんだ。

 当然だろう、自分の大切な嫁が亡くなった事件。

 もう、思い出したくないと言う気持ちだってあるに違いない。でも……リュウキとキリトの言葉は180度違っていた。

「……圏内PKの様な派手な事件を演出し、大勢の注目を集めれば、いずれ誰かが気づいてしまうと思ったんだろう。……この世界では稀だが、結婚の制度を悪用に気づく連中が出てくると。そう、『離婚ではなく死別すれば、アイテムがどうなるのか』にな……」
「え……?」

 リュウキの言葉に意味が解らないと言うようにヨルコ達は首をかしげた。それは無理もないことだろう。何故なら、リュウキの言うとおり、この世界で結婚を行っているのは極稀なのだから。健全なVRMMOであれば、見ず知らずのプレイヤーと仲がよくなれば面白がって……行うプレイヤーも増えるだろうが、これはデスゲームだ。
 最大級に信頼しあった2人じゃなければ、その境地には至れない。
 そして当然、ネットゲームにおいて、男女比率で圧倒的に女性の割合は低
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