戦いの不協和音
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ブラの魔法を初めて見た感想を述べる。だけど、前回と違って今回は目を使う余裕があったから、あいつの魔法の仕組みがわかったぞ!!
「聴いた声を増幅して撃つ魔法・・・つまり、空気の振動って言ったところか」
悪魔の心臓にも振動を使う奴がいたなぁ。でも、そいつよりもコブラの方が格段に力は上か。
「だったら・・・」
俺は自分の体に水を纏う。これで少しは、空気の振動を緩和できるんじゃないか?
「聞こえる・・・水を纏うことで振動を緩和しつつ、一撃入れようということか」
「そういうことだ!!」
俺はそのままコブラに突進する。
「水竜の鉄拳!!」
俺が拳を振るうと、コブラはそれを頭だけ後方へと下げて避ける。
「聞こえる」
俺は反対の腕でコブラに続けざまに攻撃を撃つが、それも当たらない。
「その動き、その太刀筋」
俺は攻撃を交わされたせいで体勢を悪くしており、コブラにわき腹を叩かれ、
「ぐはっ!!」
振動も混ざり合ったそれの攻撃を受ける。
「くそっ・・・」
俺はバランスを整えて着地し、コブラを見据える。
「さすがだな、水竜。7年前よりもはるかに力を増している。グリモアのカミューニを倒しただけのことはある」
「そりゃあどうも」
俺たちは互いを睨んだままそう言う。確か、7年前ナツさんがこの人に勝った時は、何も考えない攻撃と最後は大声で勝利したって聞いたけど・・・
「そりゃ7年前の話だろ。今の俺には通用しねぇ!!」
だ、そうです。それに、俺に何も考えない攻撃なんかできないし、あんな大声も無理。だったら・・・
「目を使って相手の動きをギリギリまで見切る!!」
俺は目を使いコブラの動きをギリギリまで見ながら戦うことにする。
俺はコブラに突っ込み、鉄拳を入れる。目を使ったおかげで、奴の正面に拳が入っ―――。
パシッ
「なっ!?」
俺の拳をコブラは難なく受け止める。捉えることに集中しすぎて威力が全然足りてなかったか。
「7年前・・・俺は、てめぇらのせいで・・・」
「「シリル!!」」
「キュベリオスを失った!!」
俺を助けようとしたマックスさんとエバーグリーンさん。しかし、コブラの音の振動の前に俺たちは全員飛ばされてしまう。
「ぐっ!!」
俺たちは全員が倒れる。
「友を・・・キュベリオスを返せ!!」
コブラは腕を組み、怒りに満ち溢れている。
キュベリオスが誰かはわからないけど・・・今はそんなことに構ってられない。
「水竜の・・・咆哮!!」
俺は避けられないように広範囲に広がるブレスを放つ。これならいくらなんでも、
「それも聞こえてるんだよ!!」
「!?」
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