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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico28其は数多の神器を携えたる至高の王〜Rex de Historia Fabularis〜
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陽の光でキラキラ輝いてる。そしてルシルは気を失ったらしい2人にチェーンバインドを巻きつかせて、近くのビルの屋上へ思いっきり叩きつけた。終わった、今度こそ・・・。
『つ、強い・・・』
そんな感想しか出て来ない。
『・・・かつて、遥かに遠き古き時代。1000年と続く戦乱の時代。数多くの魔術師は、鍛え上げた魔術を、携える神器を手に、己の為、家族・友人・恋人の為、国の為、出身世界の為、身命を賭して戦った時代』
『シャルロッテ様・・・?』
『そこに、ひとりの魔術師が居た。彼は特別だった。生まれながらに圧倒的な魔力を有し、誰もが羨む能力を持っていた』
シャルロッテ様の視界にルシルだけが映り込む。
『普通の魔術師であれば1つから3つまでしか有することの出来ない神器を何百・何千と携えることが出来た、魔術師史上類を見ない、唯一無二の特別な魔術師・・・。畏怖と敬意によって彼はこう謳われていた。神器王、と』
『神器・・・王・・・』
わたし達の視線を受けてたルシルが「シャル。状況は切迫している。急ごう」そう言って、明後日の方を見詰めた。新たに出現したドラゴンハート、解放されたリンドヴルム3小隊、別れたみんなとも合流しないといけないし。シャルロッテ様は「ええ!」力強く応えた。
「だけど、その前に・・・」
シャルロッテ様がルシルに近づいたかと思えば「おかえりなさい?」キスした。ルシルは抵抗することなく受け入れたから、『あ! シャルロッテ様だけズルイ! わたしも!』人格交代するようにお願いするけど・・・
『今はダメ。それに今のキスは、私が魔術師化するための鍵なんだから。イリスが考えているようなやましいものじゃないからね』
『ひどいです〜』
でも、今の状況で欲を優先させるわけにはいかないことくらいは理解してるから折れることにした。ルシルの復活や再会のお祝いはリンドヴルムを退けた後で、ね。
「こちら特戦班のイリスです。状況説明をお願いします」
シャルロッテ様が一課の本部へ通信を繋げる。オペレーターは、リンドヴルムは総出でフィレスと男の子、そしてシグナムとジョンを追ってるとのこと。ミッドに来た目的はどうやら男の子のようで、そこでジョンを見つけて、ついでに誘拐しようとしてるみたい。
「そんなことはさせない! ルシル!」
「ああ! 行こう!」
そうしてわたしはフィレスの方へ、ルシルはシグナム達の方へ向かい、それぞれリンドヴルムを迎撃することになった。
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