第29話 黒の剣士、決着をつける
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「……あああぁっ!!」
「ぐぁっ!!」
「キリト君!!」
獣のように吠えるサチの横薙ぎの一閃を受けたキリトは腕に激しい痛みを感じ、少し距離を置いた。そんな彼を悲痛な眼差しで叫ぶアスナの声が響いた。
キリトはサチに刺された胸を抑えながらある疑問を感じた
(何だこの痛み……たった今刺されたたからってこの激痛はありえない。SAOの時はこんな痛みは無かったのに……!!)
そんなキリトの疑問を見抜いたのかオベイロンは嫌な笑みを浮かべながらキリトの疑問に答えた
「ひひっ!痛いだろ?今やこの世界は僕が支配してる神だからねぇっ!だからこそ、君たち虫ケラの感覚も僕の思うが儘なんだよ!!」
「な……に………?」
「ふふふ、何を言ってるか分らないって顔だね?だったらその感覚を今味合わせてあげるよっ!!」
そう言ったオベイロンは右手を天へとかざした次の瞬間…
「システムコマンド! ペイン・アブソーバ、レベル10を7に変更!」
オベイロンが叫んだその瞬間……
「っ?……ぐぁっ!!」
俺の身体の傷口から、突き刺さる様な鋭い『痛み』が上り、思わず片膝をついた
「キリト君!?」
俺の反応が面白かったのかオベイロンはまた説明を始めた
「ひひひ、これはVR世界で発生する『痛み』を抑えてくれるペイン・アブソーバを弱めるコマンドシステムさ。尤も、その痛みをレベル2以下にするとショック死してしまう可能性が出るけどねぇ!!」
「ぐ……っ!…すごう……貴様ぁっ!!」
「くくくくく、キリトくん……僕ばっかり気にしていいのかい?」
「っ!!」
オベイロンの言葉と共に後ろからの殺気を感じた次の瞬間……!
「死ね。キリト」
「がぁっ!!」
サチが持つ紅い槍が俺の胸を貫いた
「いやああぁっ!!キリト君!キリト君!!」
アスナの悲痛な叫びが俺の耳に届いた。だけどサチの槍で貫かれ、倒れた俺はそのまま床で磔状態にされた。動きたくても体が思うように動かなかった
「ひひひひひ!惨めだねキリト君!!まるでピンで留められた標本じゃないか!」
俺の姿に満足したのかオベイロンはアスナに近づき、彼女の髪に触れて匂いを嗅ぎ出した
「すぅぅっ……ああ、いい香りだ。現実世界の明日菜くんモノを再現するのに……酷く苦労したんだ。この努力は評価してほしいねぇ…」
「い、いやぁ……!」
「や、やめろ………須郷!!」
オベイロン…いや、須郷の行動に涙を流して怯えるアスナを見て、無理にで
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