暁 〜小説投稿サイト〜
幼馴染みがTSしたので欲情しないようにするのが大変なんだが
幼馴染がTSしたので欲情しないようにするのが大変なんだが
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稲光で部屋の中一面が真っ白に照らされる。数秒遅れて凄まじい轟音。電気が大気を引き裂いて、大地に墜落するその音――雷。
気付けば先ほどはそこまででもなかった雨は、最早一寸先も見えないほどの凄まじい豪雨になっていた。
「ひでぇなこりゃ……」
俺こと
浅田誠司
(
あさだせいじ
)
は自室の窓から外を眺めると、顔をしかめて呟いた。
全く、とんだ悪天候だ。台風が近づいてきているわけでもないっつーのに、突然降り始めやがった。天気予報では降水確率0%が今日の朝まで報道されていたはずなのだが。
本来は今日の午後から幼馴染と出かける予定だったのだが、この天気ではとても家の外には出られないだろう。
幼馴染は、名前を
小野塚葵
(
おのづかあおい
)
という。幼稚園時代から共に育ってきた、まぁ、悪友というかきょうだいみたいなモノだ。同い年なのだが大層気弱、というか静かな奴で、どちらかというと乱暴で不良気質な俺の後ろにいつでも隠れている。高校生になった今でもそうだ。
……一つ勘違いが無いように言っておくと、葵は男だ。名前も性格も外見も女っぽいが男だ。
そして残念ながら俺に可愛い女の子の幼馴染はいない。いたらそれはそれで楽しかっただろうがいろいろめんどくさい事になっていた気がしなくもない。
とまぁ奴の話は置いておこう。どっちにしろ今日のアニ〇イト行きはお預けだろうし、今日は会うことはあるまい。あーあ、今日中に入手しときたかったグッズがあったんだがな……割と人気っぽいから売り切れるかもしれないんだよな……仕方ないか……。
取り合えず天候の神を呪っておいて、スマホを取り出してソシャゲに興じることにした。一度初めてしまうとなかなか止められない。取り敢えず今日中に中々上がらないLvを一つ上げることにして、俺は延々とゲームを続けた。
この後何が待っているかなんて、その時の俺には想像もつかなかった。というかこの時点でついていたら恐ろしいと言えるだろう。
***
二時間が経過した。窓の外を見る。未だに雨は、バケツをひっくり返したかのように降り続いている。チクショウ何時まで振るつもりだ。12時までに上がったらどうにかなったんだが……どうやら無理っぽい。
俺はその事実に落胆しつつ、そろそろ飽きてきたソシャゲを閉じ、仕方ないのでラノベを手に取る。最近はやり出しているシリーズものだ。今日俺が買いに行く予定だったアイテムもこの作品のメインヒロインに関するモノで……とまぁそんなことはどうでもいいだろう。伏線でも何でもないし。
事態が斜め三十八度あたりの方向にぶっとんだのは、それから十五分後。俺が山場のシーンを読んでいる最中だった。
ピンポーン……
と、チャイムが鳴る。
「……来
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