狂宴
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二、三回の抜き差しで濡れた音が聞こえ始める。
冷静に聞き分けてる自分が可笑しくて、ベゼドラの手のひらに押さえられた唇が少しだけ弧を描いた。
せめてもの救いは、クロスツェルの死に方が物理的な物じゃ無かった事か。
ふとした拍子に割れたガラス瓶で突き刺した感触を思い出しては、あいつがそんな怪我を二度と負わないようにって、思ってたから。
どっちにしても莫迦なんだけどな。
莫迦だから、案外まだどうにか取り戻せるんじゃないか……ってのは……、甘いかなぁ……。
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