第10話
[1/6]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
しゅごマギ 10話
佐倉杏子との戦いの後、あたし達はマミさんの家で杏子について教えて貰っていた。
「さっきも言ったけど、佐倉さんは私の弟子みたいなものなの。あの子がまだ新米魔法少女だった頃、魔女の探し方とか、魔女との戦い方を教えてあげていたわ。それで、そのままチームを組んで見滝原と風見野の平和を二人で守っていたの。」
そう話すマミさんは、とても懐かしそうな様子だった。
「あいつが?そうは見えなかったけど。」
さやかの言う通り、あたしもそんな風には見えなかった。
「佐倉さんも、昔は魔法を平和を守る為に使っていたわ。でも、ある時から変わってしまったの。」
「何が、あったんですか?」
まどかがそう聞くと、マミさんは目を伏せながら答えた。
「ある日、突然佐倉さんがこれからは使い魔は狙わずに魔女だけを狙って効率良くグリーフシードを集めるようにしようって言ってきたの。当然、私は反対したわ。使い魔だって人を襲うんだもの。でも、そうしたら佐倉さんはチームを解散して、互いの縄張りを見滝原と風見野で分けようって言い出したの。」
「何よ、勝手な奴。」
「私も、最初はそう思ったわ。でも次の日のニュースで私は知ったの。佐倉さんの家族が、佐倉さんを残して無理心中をしたって。」
「え・・・」
「佐倉さんのお家は教会で、お父さんは神父さんなの。彼は本当に心優しい人で、新聞やニュースで事件を知っては涙を流していたそうよ。だから、現代を救うには今までとは違う教えを説くべきだと考えて、聖書に書いてない事も説くようになったわ。その内容自体は間違ったものでは無かったのだけど、信者の人達はもちろん、教会からも認められずに破門されてしまったの。」
「どうして?間違った事は言って無かったんでしょ?」
「それでも、信者の人達は今までと違うものを受け入れる事はできなかったの。そして、それが原因で佐倉さん達は食べ物に困るまでになってしまったの。でも、そんな中でキュウべえが現れて彼女は願った。“皆にお父さんの話を聞いて欲しい”って。その結果、皆がお父さんの話を聞いてくれるようになった。そして、佐倉さんはお父さんが表で人々の心を救うのなら、自分は魔法少女として裏で人々の命を救う。そうする事に誇りを持っていたの。でもある日、そのカラクリがお父さんにバレてしまった。その結果、お父さんは佐倉さんの事を『人々を惑わす魔女』と呼んだの。そして・・・」
「無理心中と言う訳だね。」
マミさんが言葉を詰まらせる中、ミキが代わりに続けた。
「そんなの、酷いよ。杏子ちゃんはお父さんの為にお願いしたのに・・・」
「うん。どうして、そんな事になっちゃったのかな・・・」
まどかもあたしも、話を聞いて悲しくて仕方なかった
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ