第10話
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「ええ。だから、佐倉さんはこう考えてしまったんでしょうね。“自分の願いが家族を壊してしまった”って。だから、もうそんな事が無いよう他人の為に力を使ったりはしないって。」
「もしかして、マミさんが他人の為に願いを使うならよく考えるように言ったのはあいつの事があったからなの?」
さやかが聞くと、マミさんは首を縦に振った。
「確かに、それも無くは無いわ。でも、一番大事なのはあなたの願いで上条君が不幸になるかどうかじゃなくて、あなたが何を求めてその願いをしたのかなの。少なくとも、佐倉さんはそこははっきりしてたわ。だから美樹さん。もう契約しちゃったから今更かもしれないけど、よく考えておきなさい。」
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何故か見滝原であすなろ市の連中と会ったあたしは、エンブリオとやらについて洗いざらい話させられた。
「だから、ホントにあのチア女が言ってたんだよ。イースターの社長が昔、エンブリオを自分のコレクションにする為に探してたって。ホント、金持ちってのは考える事が分かんねえな。」
「それ以外は知らないんだな。」
「ああ。チア女が話してたのをたまたま聞いただけだけどな。」
「そうか・・・」
あすなろ組のサブリーダー的存在のメガネが顎に手を当てながら何か考え始めた。ったく、こっちは腹減ってんだから、早く帰らせてくれよ。
「佐倉杏子。悪いが、少し手伝って貰うぞ。」
「はあ?何でだよ。」
「私達はエンブリオを探してるんだ。昔、イースターがそれを探していたと言うのなら、何かデータが残っているかもしれない。」
「まさか、それを盗むのを手伝えって言うのか?」
「その通りだ。」
「見返りは何だ?」
「グリーフシード5個でどうだ?」
「大盤振る舞いじゃねえか。」
魔女ってのは倒しても必ずグリーフシードを落とすって訳じゃない。だからグリーフシードは貴重だ。そして、奴らはチーム、それも結構な人数だから個人でやってるあたしよりも消費は大きい。正直、裏があるとしか思えねえな。
「何、ちょっとした裏技を手に入れただけだ。」
「へえ。なら、そっちの方を報酬に貰いたいね。」
「残念だが、それは私達の企業秘密だ。」
「そうかい。まあ、グリーフシード5個でも充分だし、やってやるよ。」
多少きな臭いが、報酬が魅力的だったから、あたしは話に乗る事にした。
「でもよ、何でそんな魔法のアイテム探してんだ?まさか、“ミチル”の指示じゃねえだろうな?」
あたしは奴らの“リーダー”の名前をだした。すると、向こうから返って来たのは衝撃的な答えだった。
「・・・ミチルなら、死
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