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ダンジョンに転生者が来るのは間違っているだろうか
特訓と……
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と同じような顔になっているんじゃないかと思う。
だって、意外と楽しいんだもん。これ

幾度となく刀とメタルブーツが金属音を響かせあう中で、俺はもう一度距離を取るためにバックステップ。
一度、こいつをひびらせてやろうじゃないか

半身の構えをとり、刀の峰と地を平行にして構えた。
ローガは逃がすかとばかりに距離を詰めようと俺に向けて駆けた。
なら、俺がやるのは迎撃だけだ。

「秘剣ーー」

ローガが加速し、渾身の回し蹴りが放たれる。
……が、俺のほうが早かった。

「燕返し!!」

三つの円弧が描かれる。
上から右から左から。都合三太刀の攻撃がほぼ同時にローガに襲いかかる。

「ッ!?」

流石にこれには驚いたのか、ローガの目が見開かれる。

「んのっ……!!」

迫り来る三つの軌跡を前に、ローガは攻撃寸前だった脚を無理矢理止め、間合いから逃れようと後ろに跳んだ。
だが、【物干し竿】と呼ばれるこの刀は長さ一,五M以上もあるのだ。そう簡単には間合いから逃れられない。
燕返しは、攻撃途中だった右足、左腕、そして胴を斬り裂いた。
まぁ、手足は装備を傷付けただけに止まり、胴の傷も浅かったが。

「……浅かったか」

「てめえ、紫野郎、今何しやがった」

「答えるわけがねえだろ」

刀を担ぎ、こちらを睨み付けてくるローガに睨み返す。
次はどう動こうかと【物干し竿】を構え直したその時だった。

「ほう、こりゃまた珍しいこともあるもんじゃ」

声がしたのは俺たちが入ってきた入り口の方。
そこに立っていたのは逞しい体つきをして、髭を蓄えた老人のドワーフだった。

「……じじい…特訓にはまだ時間があるだろ」

え、お祖父さんなの?

「何、時間が余ったからの。こちらから出向いてやろうと思ったんじゃが……面白そうなことになっとるわい」

ローガにじじいと呼ばれた人物が此方に視線を送った。
その瞬間察する。この人、【ロキ・ファミリア】の【重傑(エルガルム)】だ。

俺と同じLv6のドワーフ、ガレス・ランドロック。【ロキ・ファミリア】の古参にして幹部のこの男をこの都市で知らないというものはいないだろう。
……いや、そもそも【ロキ・ファミリア】の幹部で知られていないという人物はいないのではなかろうか、

「しっかし、あの小僧が他派閥のもんと特訓とはのぉ……」

ゴツい体を揺らして笑うガレスさん。それを見て「うっせえな」と悪態をつくローガ。この状況にどう反応すればいいか分からない俺。

「お初お目にかかります。【バルドル・ファミリア】所属、ナンバ・式と申します」

「おお! お主があの【秘剣(トランプ)】か! ガレス・ランドロックじゃ。うちのもんが世
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